Bloom of Sound 2020 作品紹介

株式会社シンタックスジャパンが運営するレーベル「RME Premium Recordings」よりハイクオリティなイマーシブ コンテンツを収録したニューアルバム『Bloom of Sound 2020
– UNAMAS presents Awarded Best –』がリリースされました。「RME Premium Recordings」では、シンタックスジャパンが取り扱うドイツのプロフェッショナル オーディオ ブランド「RME」を使用して録音された、色付けのない透明無垢なサウンドで演奏会場の空気感さえも余すことなく録り込んだレコーディング作品を、録れたての音を産地直送さながらに余分な加工をせずにユーザーの再生環境へ届けることを基本理念とし、録音段階から24bit/96kHz以上の真のハイレゾ・コンテンツをリリースし続けています。
RME Premium Recordingsの第14番目のリリースとなる本作品は、ハイレゾ・サラウンド音源の黎明期よりハイクォリティな作品をリリースし続けている音楽レーベル「UNAMAS」とのコラボレーションアルバムとなりました。過去に「UNAMAS」レーベルからリリースされている数ある作品の中から、日本で最も権威のあるプロフェッショナルな音楽録音賞である「日本プロ音楽録音賞」において受賞した作品のみを集めた、珠玉の作品集となっています。

日本プロ音楽賞とは
音楽文化と産業の発展の一翼を担う録音エンジニアが制作し応募した音楽録音作品について、エンジニアが有する音楽に対する感性、技術力等を評価し顕彰することでエンジニアの技術の向上と次世代エンジニアの発掘を図ることを目的する、日本で最も権威のあるプロフェッショナルのための音楽録音賞。一般社団法人日本オーディオ協会、日本レコーディングエンジニア協会、一般社団法人 日本音楽スタジオ協会、一般社団法人日本レコード協会が合同で主催。1994年に第1回がスタートし、2019年には第26回を迎えた歴史あるアワードである。
https://www.japrs.or.jp/pro_rec/

2013年から2019年までの全受賞作品6タイトル(2015年からは5年連続受賞。そのうち2作品は最優秀賞)を網羅したこのアルバムは、「ART」「Technology」「Engineering」という3つの要素を融合させ、常に録音芸術シーンを牽引しつづけているMick Sawaguchi氏の録音に対する情熱に溢れています。細部にまで注意が払われ、現場の空気を余すことなく捉えた録音は、まさにイマーシブオーディオ作品のリファレンスとしてふさわしい仕上がりになっています。

Bloom of Sound 2020
BLOOM OF SOUND 2020 UNAMAS presents Awarded Best (RME-0014)
レーベル:RME Premium Recordings
価格:4,000円(税別)

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Order Name Lap Album NO Artist
M01 Voice Check 00’6″
M02 Concerto No.3 in F Major.RV 293 Autumn 12’11” UNAHQ 2015 ViVa Four Seasons UNAMAS Strings Sextet
M03 Sonata for Strings NO1 in G Major Andante 04’14” UNAHQ 2014 Touch of Contrabass UNAMAS Strings Quartet
M04 Theme from Schindler’s List 05’55” UNAHQ 2014 Touch of Contrabass Ippei Kitamura
M05 Franz Schubert No-14 in D minor Death and the Maiden Allegro 16’24” UNAHQ 2009 Death and The Maiden UNAMAS Strings Quintet
M06 Contrapunctus 01 03’17” UNAHQ 2007 The Art of Fugue UNAMAS Fugue Quintet
M07 Contrapunctus 14 07’45” UNAHQ 2007 The Art of Fugue UNAMAS Fugue Quintet
M08 Jour Naissant 03’53” UNAHQ 2003 Reimei Jun Fukamachi
M09 Fugace 05’07” UNAHQ 2003 Reimei Jun Fukamachi
M10 Nature surround 02’05” Bonus Track Mick Sawaguchi

 


 

ディスク概要

本アルバムは、Blu-RayディスクとCDの2枚組となっており、Blu-Rayプレイヤーをお持ちでない方は、通常のCDプレイヤーでも作品を楽しめるようになっています。

Blu-rayディスクは、ミュンヘンのmsmスタジオが、Lindberg Lydと共同で開発した「Pure Audio Blu-ray」フォーマットにて制作されています。
各曲が以下のそれぞれのフォーマットで収録されており、リモコンの青・赤・緑・黄の色ボタンにより、再生中に希望の再生フォーマットを”on-the-fly“で切り替えることができるため、例えば、2チャンネルと5.1チャンネルの聞こえ方の違いや、イマーシブの再生環境をお持ちの方は、Dolby AtmosとAuro 3Dというフォーマットの違いを聴き比べることができます。

  • 2ch   ステレオ(192kHz/24bit)
  • 5.1ch   サラウンド DTS-HD Master Audio (192kHz/24bit)
  • 11.1ch     Dolby Atmos
  • 11.1ch     Auro 3D (96kHz/24bit)

Bloom of Sound 2020 PureAudio Blu-Rayのオーサリングには、全て、192kHz/24bitのデータを元に、それぞれのフォーマットが対応しているサンプリングレートにダウングレードしたデータを使用しています。DTS-HD Master Audioと2チャンネルステレオの場合は、フォーマット的に192kHz/24bitまで対応しておりますので、そのまま192kHz/24bitとなっておりますが、Auro 3Dの場合は規格上、96kHz/24bitまでとなっておりますので、元の192kHz/24bitデータを単に96kHz/24bitにダウンサンプリングしているだけで、各フォーマットに合わせた”リミックス”作業は一切行なっておりません。Dolby Atmosも同じで、Dolby Atmosの場合は、48kHz/24bitデータにダウンサンプリングしたデータを入稿し、そのままDolby Atmosオーサリングをしています。そういった意味では、このディスクは、各フォーマットの”純粋”な比較ができる大変貴重なディスクと言えると思います。
また、目立たない部分ではありますが、冒頭に収録されている「チャンネルチェック」も、非常に便利です。イマーシブ再生環境を組んだことのある方であれば誰しも一度は経験したことがあると思うのですが、特にリアチャンネルやハイトチャンネルなどは「あれ?ちゃんと音が出ているかな?」「チャンネルアサイン間違えてないかな?」という感覚になることがとても多いと思います。そんな時は、この「チャンネルチェック」が役に立ちます。薄くホワイトノイズの入ったチャンネル名の音声により、チャンネルアサインを瞬時に確認することができます。
皆様の、今後のイマーシブオーディオでの制作環境に、このディスクが「リファレンス」としてお役に立てれば幸いでございます。

また、付属のCDは、MQAでマスタリング処理された、CDプレイヤーで聞ける再生可能なハイレゾ作品となっています。
お使いの再生機がMQAに対応している場合は自動的にデコードされ、PCM 176.4kHz/24bitにて作品を楽しむことが できます。また、MQAに対応していない再生機器をお使いの場合でも、通常のCDフォーマットで ある44.1kHz/16bitにて作品をお楽しみいただくことができます。 MQAの詳細は、こちらをご覧ください。

つづきまして本作品の技術面に関して少し解説をさせていただきます。


 

マイキングで全てを完結し、何も足さない ・ 何も引かないマスター制作

UNAMASレーベルは、音楽の持つダイナミックレンジを損なうことなく「何も足さない、何も引かない」マスター制作のための入念なレコーディングとMIXを信条としており、ここに収められた作品も、もちろんNo EQ/No Comp。楽器の音、マイクの音、機材の音、すべて「生(き)の音」となっております。

ハイレゾ高音質を可能とする最新デジタル技術の導入

真のハイレゾ作品は、昔の技術で収録された作品の焼き直しなどではなく、最新のデジタル機材を使用して現時点において、もっとも汎用性が高く、かつ、高解像度のフォーマットを通じてのみ作成されるべきという考えに基づき、このディスクに収められている作品は、ほぼすべてMADI機器を使った録音システムで収録されています。
Bloom of Sound 2020  MADI レコーディング システム
MADIとは、光ケーブルを使い、ステージ上での演奏を鮮度の高い状態のまま劣化なく長距離伝送することが可能なデジタル伝送規格の一種です。
Bloom of Sound 2020 MADI レコーディング システム 接続図
この特性を生かすことにより、ステージ上など演者にできるだけ近い場所にマイクプリアンプを設置しデジタル変換を行うことが可能になり、結果として音質向上に大きく貢献することができます。現代のレコーディングにおいて音の劣化に最も影響するアナログ信号の伝送経路を極力短くし、ステージ上での演奏を鮮度の高い状態のまま「真空パック」して収録することができるこのシステムを構築しているのは、「Micstasy」ならびに「DMC-842」といったマイクプリアンプをはじめとする、ドイツのプロフェッショナル オーディオ ブランド「RME」のMADIシリーズです。
また、作品の多くは、そのオーディオ エンジンのクオリティの高さから 国内ではマスタリングソフトとして定番のDAWソフトウェア「SEQUOIA」によって録音されています。本場ドイツのクラッシック音楽の録音現場においては、このRMEとSEQUOIAという鉄板コンビネーションは、まさに「定番」であり、数多くの名盤がこの手法で録音されています。
本ディスクに収められている作品は、先述のように、ミックス作業においても、できるだけ加工をせず、録音現場で収録された音をそのままパッケージングするように心がけて制作されているため、RMEやSEQUOIAのオーディオクオリティをチェックするためのオーディオカタログとしてもお使いいただけます。
なお、本作品のクラシック音楽の録音では11.1チャンネルのイマーシブ・オーディオを前提とし、ベースチャンネルは7.1として収録されています。メインのマイクロフォン(5チャンネル) は、デジタル・マイクロフォンを導入し、Left、Right、Center、Surround Left、Surround Right、LFEで構成。ハイト(上部)スピーカー用のマイクロフォンは、4チャンネルで構成しています。さらに、レコーディングに使用する機器電源はバッテリーを使ったり、各機材にもEMCノイズ対策を徹底的に施し厳重なノイズ対策を施しています。
Bloom of Sound 2020  イマーシブオーディオの録音 マイキング


スタジオや研究・教育機関などで、イマーシブ環境の構築をご検討の方は是非下記の「お問い合わせ」よりお知らせください。
専任の担当がお客様の環境やご予算に合わせて適切なイマーシブ環境のご提案を行わせていただきます。

 


 

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