製品型番の法則:GENELEC スピーカー

型番の法則性を理解しましょう

数字やアルファベットの羅列で構成される製品型番が、なかなか記憶できず困ったことはありませんか?

実は型番にはすべて意味があり、一旦その法則性を覚えてしまえば、簡単にそのメーカーの製品グループや種類を把握し理解することができます。

つまり型番とは、その製品に与えられたIDナンバーのようなもので、それらのナンバーには意外にも多くの情報が含まれているのです。

 

本ブログでは、GENELEC スピーカーの「型番の法則」を紹介します。

これがわかると自宅やスタジオなどで製品を選ぶ際にとても便利ですので、ぜひ参考にしていただければと思います。

 

ここでは、「8320APM」という機種を例えにしてご説明いたします。

 

 

 

では、まず最初の「8」からです。

ここは製品のシリーズが表されています。

GENELECはここの数字が1〜9と有り、「8」は「モニタリング ラウドスピーカー」を表します。

 

「1」「8」は、モニタリング ラウドスピーカー。(モニタリングとは、スタジオ用を指します。)そして、「7」は、モニタリング サブウーファーです。

「3」「4」は、AVインスタレーション用のラウドスピーカーとサブウーファー。

「5」「6」は、ホームオーディオ用のラウドスピーカーとサブウーファー。 

 

このように型番の一番最初の数字は、それぞれのカテゴリーで分かれています。

ですので、この「8320APM」という型番を見ると、まずは、「これは、モニター用、スタジオ用のスピーカーだ」ということがわかります。

 

 

 

 

 

次の「3」はテクノロジープラットフォームを表しています。

「0」は、アナログ。

「1」は、デジタル。

「2」は、SAM(スマート・アクティブ・モニタリング)つまり、DSP搭載モデルの初期モデル(DSP プラットフォーム I)。

「3」は、同じくSAM(スマート・アクティブ・モニタリング)DSP搭載モデルでも第2世代の技術を搭載したもの (DSP プラットフォーム II)を表します。

「4」は、IPテクノロジーを搭載したSAMモデルとなります。

 

ということで「8320APM」の場合、「3」つまり、SAMモデル(DSPプラットフォームII)となり、オプションのGLM Kitを使用して使用環境に応じたキャリブレーションが可能となります。

 

 

 

 

 

3つ目の数字「2」は、ウーファー ユニットのサイズを表しています。

「1」〜「9」までの数字があり、3インチから19インチまでをそれぞれ表しています。

 

「1」: 3インチ

「2」: 4インチ

「3」: 5インチ

「4」: 6.5インチ

「5」: 8インチ

「6」: 10インチ

「7」: 12インチ

「8」: 15インチ

「9」: 8インチ

 

つまり「8320APM」は、4インチのウーファー ユニットを持つモデルということがわかり、この3つ目の数字で、おおよそのスピーカーサイズが予想できます。

 

 

 

 

最後の「0」はプロダクトモデルを表しており、単純に数字の「0」〜「9」までが割り振られます。

 

数字はここまでです。

この4桁の数字で製品の「シリーズ」「テクノロジー」「ユニットサイズ」「プロダクトモデル」を確認する事が出来ます。

 

ここからはアルファベットです。

 

 

 

 

最初の「A」はプロダクト バージョンを表しており、同じナンバーを持つ製品でも、最初のリリース時には「A」バージョンで始まります。やがて改良が加えられ、バージョンが変わると「B」へと変更されます。

 

 

 

 

続く「P」は製品のカラー フィニッシュを表しています。

「8320APM」の場合、ここは「P」ですので、このモデルのカラーは「Producer Dark Gray」(プロデューサー ダークグレー)となります。

ちなみに「 W」は、White(ホワイト)。これは判りやすいですね。

ただし、Black(ブラック)は、Genelecが本拠とするフィンランドの言葉で黒を意味する「Musta」のMで表記されますこれは、ちょっとわかりにくいとおもいますので、単純に覚えてしまった方が良いかもしれません。

 

 

 

 

最後の「M」は「Magnetic Shielding(防磁仕様)」の「M」になります。

ブラウン管のテレビの場合、近くにマグネットが有ると映像に影響が出てしまうなど、スピーカーを設置する場所によっては防磁仕様のモデルが必要になるのですが、最近はブラウン管などもなくなって来ていますので、この最後の「M」が付かない製品も多数あります。

 

 

 

 

ということで、「8320APM」という製品番号からは…

 

「8」:モニタリング ラウドスピーカー

「3」:SAMモデル(DSP プラットフォーム II)

「2」:ウーファーユニット 4インチ

「0」:プロダクトモデル  0番代

「A」:初期バージョン

「P」:色 ダーク グレー

「M」:防磁使用モデル

 

ということがわかります。

 

なお、言葉での説明に加えて図解したものもご覧いただいた方が直感的にご理解いただけると思いますので、PDF版をご用意しました。

 

ぜひ下記よりダウンロードください。

「Genelec Products: 番号とコード」をダウンロード

 

 

働き方改革:オフィスの音響調整

オフィスの音環境に満足していますか?

最近、テレワーク、リモートワークが増えて実感されている方も多いと思いますが、自宅の方がより集中でき、仕事の効率が上がるという人は多いのではないでしょうか? そして、これは仕事場に溢れている「ノイズ」が原因となっており、その「ノイズ」が集中力を下げ、仕事の効率を落としているということをご存知でしょうか。

人の耳は自分で意識的に選んだ音を集中的に聞き、他の音(ノイズ)の音量を脳内で下げるという処理を行なっており、これを「カクテルパーティー効果」といいます。試しに一度、社内の音をマイクで収録してみてください。(収録には、全帯域を無指向=180°で収録できるマイクを使ってみてください) 電話の音、自分が直接関係しない同僚の仕事上の会話、キーボードを叩く音、空調の音、などなど、、、皆がどれだけ気をつけていても、人が集まって仕事をする以上、そこには、必ず「音」が発生ていることに気づくと思います。そして、マイクを使って仕事場を録音してみてみると、脳内でのフィルター処理がかかっていない ”すっぴん” の「音」を聞くことができますので、結果として、普段自分がどれだけ必要としていない音=ノイズに囲まれているかが一目(聴)瞭然になり、あまりにも様々な音が、自分が認識していたより大きな音で存在していたかに気づき驚くと思います。そして、逆説的に考えると、この様々な「ノイズ」を自動的に脳内で気にならないようにフィルター処理していた、人間の知覚の素晴らしさに気づくと思います。

脳の行なっているフィルター処理は、実は大変複雑な処理で、この処理を瞬時に行うために、自分の気づかないところで脳は非常に複雑なタスクを処理し続けているのです。したがって、1日の終わりには、脳はぐったりと疲れてしまっています。多くの場合、この疲れは「ストレス」として表現されます。もちろん、社会生活には音によるストレス以外にもたくさんのストレスがあり、それらは、音響調整アイテムを使っても取り除くことができませんが、少なくとも、音響調整アイテムを使えば、随分と音由来のストレスを緩和させることができるのです。

このブログでは、どのように仕事場の「音」環境を改善できるのかをご紹介したいと思います。

 

どれだけの時間を仕事場で過ごしていますか?

1日8時間労働と考え、週に5日働いている人の場合、週に40時間、1ヶ月でおおよそ160時間を仕事場で過ごしていることになります。現代の多くの社会人は、睡眠時間と同等、またはそれよりも長い時間を仕事場で過ごしているのです。それほど長い時間を過ごす場所ですので、当然仕事場の環境を整えることは、経営者にとってとても大切な事案になります。睡眠の質を向上させるために、ベッドを変えたり枕を変えたりするように、仕事場の”音”環境も、比較的簡単に改善することができます。一度に全ての”音”環境を改善できない場合は、特に困っているところから順番に少しずつ改善してみてはいかがでしょうか。

 

仕事場の ”音” 環境を改善するメリット

仕事場の音響を改善するとこんなメリットがあります。

 

メンタルヘルス効果

メンタルヘルスの健全さが仕事や人生に大きな影響を与えることは、当然の事実です。そして、仕事環境にも、最適な音楽・環境音などを、適切なボリュームで流すことにより、メンタルヘルスの向上が期待できます。これに関しては、様々な学者が様々な研究を行なっておりますので「なんとなくそんな気がする」というレベルではなく、科学的に検証されている結果なのです。メンタルヘルスが改善すると、心が前向きに意欲的になり、仕事のパフォーマンスがアップします。従業員の心身が安定し生産性が上がれば、会社の業績にも必ず良い結果がもたらされることが大いに期待できます。

 

マスキング効果

マスキング効果とは、簡単にいうと、職場に存在する「ノイズ」を目立たなくするトリックです。特に先述の「自分が直接関係しない同僚の仕事上の会話」など人の声は、会話の音を「遮断」するのではなく、人の声に近い周波数帯の”音のカーテン”を引いてあげることで、会話の内容が聞き取れなくなり、脳が会話の内容を分析することをストップすることで、気にならなくなる効果を利用して、より良い仕事環境を構築するアプローチです。

また、厳密には、マスキング効果とは異なりますが、ワーキングスペースに適度なパーティションを設けることにより、物理的に話し声などをブロックして音量を減衰させるアプローチもあります。

どちらのアプローチでも、集中力を高め、パフォーマンスを向上させることに大いに貢献することが期待できます。

 


 

ワーキングスペースの音響改善

ワーキングスペースでの音響改善に最適なソリューションをご紹介します。

音の改善は、音の入り口と出口(マイクとスピーカー)の改善が、まずは最も効果があります。

したがって、オフィスの音環境を整えるためにBGMや環境音を流すにも、やはり良いスピーカーを使った方が、その効果が高まるということが言えます。

 

Genelec  4430A Smart IPスピーカー

世界中のプロフェッショナルに認められている、北欧(Finland)のスピーカーメーカーGenelec(ジェネレック)のIPスピーカーを、まず最初にご紹介します。

このスピーカーは、アンプを内臓している、いわゆる「アクティブ・スピーカー」となっていますので、アンプを別途用意する必要がありません。しかも再生ディバイスとは、LANケーブル1本で繋がってしまいますので、電源もスピーカーケーブルも必要ありません。下記の図のように、PoEもしくはPoE+に対応したスイッチングハブから、各スピーカーへLANケーブルを接続するだけです。施工も簡単ですし、何より大量のケーブルを職場内に敷設する必要がないため、見た目も大変美しく設置することができます。サイズは、4430Aと、少し小柄な4420Aの2種類から選べます。

音源の再生は、PCもしくは、IP伝送に対応したCDプレイヤー、BGM再生装置などから行います。この部分も、スイッチングハブにLANケーブル一本でOKです。

さらに、これはIPスピーカーならではの機能ですが、スピーカー・グループを設定することにより、特定のスピーカーからは、他のスピーカーとは異なる音源やボリュームを設定することが可能です。異なる環境に対して、2セットの(またはそれ以上の)システムを導入することなく音源を完全にコントロールできるため、大幅なコストカットを行うことができるのです。

 

ちなみに、少し丸みを帯びた特徴的なこのスピーカーの外観は、Finlandが誇る世界的に有名なデザイナー ハッリ・コスキネン(Harri Koskinen)によるものです。ハッリ・コスキネンの代表作は、この「ブロックランプ」という室内照明です。皆さんも一度はどこかで見たことがるのではないかと思います。

 

 

 

また、Genelecは、カラーオプションも豊富です。

白や黒以外にも、ドイツの標準 RALのカラーチャート120色から自由に選ぶことができますので、どのようなインテリアデザインともマッチさせることができ、ワーキングスペースの家具など内装デザインを損なうことなく自由にお洒落にリスニング環境を構築することができます。

 

 

 

 

 

 

そして、取り付け金具のオプションも非常に豊富ですので、天井や壁に取り付けたり、デスクの上に設置したりと、自由なレイアウトを行うことができるのも魅力のひとつです。

Genelec アクセサリー・カタログ

 

 

 

 

Genelecのスピーカーは、世界中の音楽スタジオや放送局で、まさにデファクトスタンダードとして選ばれているので、その音質は折り紙付き。Genelecの正確な再生は、世界中の音のプロフェッショナルに選ばれていることで実証されています。

ワーキングスペースに適切なBGMや環境音を流すことにより、マスキング効果や、メンタルヘルス効果を得ることができるのですが、いくらコンテンツにそういった効果があっても、それを再生するスピーカーが正確な仕事をしていないと全く意味がありません。「とりあえず音が出ていれば効果あるんじゃない?」と思われるかも知れませんが、実は、耳と脳は自分で思っているよりはるかに繊細で敏感なのです。心地よく感じる音を言葉で表すのは至難の業ですが、逆に、聴けば誰でもすぐに判ります。せっかくの音響改善ですので、是非、より良い音でコンテンツを流してみてはいかがでしょうか。

 

次に、ワーキングスペースにパーティションを導入し、ノイズ源をブロックする方法を紹介します。

特にオープンなレイアウトのオフィスで、最も頻繁に発生する「ノイズ」は、社員同士の会話です。 1mの距離での通常の音声は約60 dB(A)であることがわかっています。電話の呼び出し音、話している人など、バックグラウンド ノイズは、個人の集中力を乱す可能性があります。だからと言って、こうしたのノイズが一切オフィスからなくなると、逆に、異なるチーム/アクティビティ間の音声プライバシーに悪影響を与える可能性がでてきます。つまり、何を話していても、フロアを共有している人に全て筒抜けという状態になってしまうわけです。
実は、バックグラウンド ノイズは、オープンなレイアウトのオフィスにおいて、集中を損なう会話ノイズをマスクするのに役立っているのです。ただ、バックグラウンド ノイズのボリュームが大きすぎると、元も子もありません。
ヨーロッパなどのガイドラインでは、オープンなレイアウトのオフィスの場合、安定したバックグラウンドノイズをNR40前後にする必要があると規定されているそうです。そして、これは、ワーキングスペースに適度なパーティションを導入することにより比較的簡単に実現することができます。

 

Vicoustics

室内音響の調整アイテムとして今回ご紹介するのは、ポルトガルの室内音響ソリューションメーカー「Vicoustic」です。Vicoustic は、音のプロフェッショナルたちが活躍する音楽スタジオや、シビアな耳を持つHi-Fiオーディオのファンに広く愛用されており、その効果はまさにプロクオリティです。通常、室内音響を調整する場合、そういったノウハウを持つ専門業者に依頼し施工を行うことが多いと思いますが、その場合、大変大掛かりな工事になる上に、大変なコストがかかってしまいます。また、ウェブショップなどで、室内音響調整用のスポンジやパネルなどを購入し、DIYで施工することもできるのですが、ウェブで見つけることのできるアイテムは、グレーや白といった、お世辞にも見た目が良いと言えないものが非常に多く、せっかく家具などインテリアに凝ったオフィスを作っても、それが台無しになってしまいます。「Vicoustic」の製品は、そのような悩みを解決する、プロクオリティの効果と高いデザイン性を併せ持つソリューションです。施工も比較的簡単で、自立スタンドから、吊り下げタイプなど様々なオプションがあります。

以下に Vicoustic を使ったオフィスの例をいくつかご紹介いたします。

 

会議室の音響改善

次に、会議室の音響改善の例をご紹介いたします。

最近、テレワークや、異なるオフィス間のコミュニケーションで、ウェブ会議を行うことが増えてきたという方、きっと多いと思います。

ウェブ会議においては、ビデオの画質より、音質の良さが圧倒的に重要になります。声が明瞭に聞き取れなければ、会議は成り立ちません。しかし、せっかく電子会議用の専用マイクを導入してみたけど、なんだか聞き取りにくい…という経験をされた方も少なくないと思います。

この原因は、2つあります。

1つは「マイクなど音響機器の性能」。そして、もう1つは「部屋の反射」です。

 

ウェブ会議に使用する音響機器の改善

弊社グループでは、プロのサウンドエンジニアが使う機器を中心に様々なブランドを取り扱っておりますが、今回はその中でも、取り扱いが簡単なものを中心にご紹介したいと思います。

ウェブ会議では、PCを使いネットに音声を配信することになるのですが、その際の音質を決定する重要な機器が3つあります。

1つは「オーディオ インターフェイス」。もう一つが「マイクロフォン」。そして、最後に「スピーカー」です。

オーディオ インターフェイスとは、PCにUSB接続して音の入出力を処理する専用のディバイスです。PCに付いているマイクを使ってウェブ会議を行うのとは次元の違う、クリアで「伝わる」音声を届けることができます。

RME / Babyface Pro FS

 

ドイツのプロフェッショナル音響機器ブランドのRMEは、その正確な再生と安定したドライバーにより、世界中に多くのファンを持つブランドです。そのRMEの中でももっともウェブ会議に適したモデルがこのBabyface Pro FSです。

真ん中のジョグシャトルは、直感的にボリュームを変更することができますし、一時的にマイクの音声を小さくする(またはOFFにする)DIMボタンも付いています。そして、ここからが他のウェブ会議用のマイクにはない機能なのですが、このBabyface Pro FSは、小型のデジタルミキサーの機能も持っているのです。これはつまり、YouTubeやウェブブラウザーといったPC内のアプリやソフトウェアで再生した音声、または、iPhoneなどスマートフォンなど外部機器から再生される音声を自由にマイクの音声にミックスして、相手に届けることができるのです。さらに、マイクの音声を聞き取りやすくするためのEQやコンプレッサーという機能も内包していますので、ちょっとマイクの低音をカットして聞き取りやすくしたり、強弱の強すぎるマイクの音声をコンプレッサーで一定の音量に抑えたりすることができます。まさに、ウェブ会議に必要な機能が全て入っているオールインワンモデルです。さらに、PCとの接続は、USBケーブル1本で、電源も必要ありません。

そして、このBabyface Pro FSに接続するマイクロフォンとスピーカーとしておすすめなのが以下の2機種となります。

 

Austrian Audio OC818

このマイクの特徴は、指向性を切り替えることができるところにあります。

指向性とは、マイクが収音する方向のことです。単一指向性は収音するエリアが前面のみになりますので、一人や少人数の会議に最適です。また、双指向性を使うと、収音のエリアが前面と背面になりますので、向かい合ったレイアウトでの会議にぴったりですし、大人数の会議には、全指向性を使うと良いでしょう。

 

Genelec 8010

先ほどご紹介した4420A Smart IPスピーカーとルックスは似ていますが、こちらのモデルは、デスクトップでの使用に最適なシンプルモデルとなります。

8010のサイズは、H 195 x W 121 x D 116 mm(Iso-Pod™ 含む)となっており、デスクトップに設置するにも壁や天井に吊るすにも最適なモデルです。

また、デスクトップに設置した際も、付属のIso-Pod™ で、スピーカーに角度をつけられるので、大変便利です。

もちろんカラーも、先述のRALカラーの120色から自由に選ぶことができます。

接続には電源ケーブルと音声のケーブルが必要ですが、小さなボディからは想像のできない、クリアでラウドな音が出るため、ウェブ会議にはぴったりのスピーカーです。

 

 

*Genelecの8010はもう少しサイズが大きい8020や8030など、サイズのバリエーションがあります。部屋のサイズに合わせて適切なモデルをお選びください。

 

 

 

部屋の反射を改善する

次に、部屋の反射の改善についてお話をしたいと思います。みなさんの会社の会議室の壁はどんな感じでしょうか? きっと石膏ボードなどの白くて硬い壁、もしくは、ガラスでできた壁が多いのではないかとおもいます。これらは、実は、音響的にはあまりよくありません。脳内で自動補正のおかげで普段そこで会話をしている分には余り気になることもない場合がありますが、壁やガラスはかなり音を反射しています。その様な反射の非常に多い環境で会議をおこない、その会議の音声をマイクで収録して相手先に届けているということになります。このブログの冒頭でお伝えしたことを思い出してください。マイクは脳内でのフィルター処理がかかっていない ”すっぴん” の「音」を収録しています。自分達は気になっていなくてもウェブ会議の相手先では、みなさんの声が壁に反射した音と共に届いてしまい、お風呂で喋っているような妙に響いた音になっていたり、さらには特定の周波数が打ち消しあって、随分と聞き取りにくく不明瞭な音声になっているのです。

下のビデオでは、音の反射をわかりやすく解説しています。ホームシアターでの反射に関してのシミュレーションですが、部屋のサイズを考えても会議室などでも同様の反射が起こっていますので、きっと参考になるはずです。

音源から直接鼓膜に届く音を「直接音」と呼びますが、音源は同時に天井や壁に反射します。これを「初期反射」と呼びますが、これらの音は、壁に反射し他時に形(音の波形)が変化しています。(ビデオでは、虹色で表現されています)そして、その初期反射音が、ダイレクト音と混ざって鼓膜に届くことにより、音が聞き取りにくなります。反射の多い会議室では、様々な反射が様々な方向で起こっており、会議室で音が聞き取りにくくなるのは、これらが原因であることがほとんどです。

この反射は、Vicousticの吸収と拡散を行うパネルをいくつか導入することで簡単に解消できますが、コツは、やりすぎないことです。もし壁の全面が吸音素材で覆われていると、部屋から全く反射音がなくなってしまい、逆に音声が通らなくなったり、息苦しく感じてしまったりします。部分的に吸音と拡散の処置をすることで劇的に会議室の音響を改善することができます。

 

どこに何を何枚貼れば良いのか?また、どの様にパネルを設置するのが良いのか?などなど、導入に関する疑問は専門スタッフよりご案内可能です。

 

 

また、Vicousticではシミュレーションソフトを使った本格的なコンサルティングも行なっております。

ご興味のある方は、下記フォームに部屋の情報を書き入れていただき、ご気軽にご相談いただければと思います。

 

Vicousticについて相談する(フォーム)

 

微妙な声のニュアンスとビデオ映像が合わさることにより、距離を感じないナチュラルな会話を行うことができるようになり、ウェブ会議がより充実し、生産的になります。これからのビジネスには必須のアイテムとして、是非この機会にウェブ会議のシステムを見直してみてはいかがでしょうか。

 


使用機材

Vicoustic

Vicoustic

エレガントなデザインと機能性を両立したポルトガルの室内音響ソリューション・ブランド

Babyface Pro FS

RME Babyface Pro FS

12イン/12アウト 24bit/192kHzサポート USBバスパワー対応 プロフェッショナル・オーディオインターフェイス

OC818

Austrian Audio OC818

マルチパターン&デュアル出力コンデンサー・マイクロフォン

4420A

Genelec 4420A

Smart IPスピーカー。LANケーブルのみで接続可能。

8010A

Genelec 8010A

非常にコンパクトな筐体で持ち運びにも便利なスタジオ・モニター

バイノーラル再生におけるソフトウェア処理:岡安 啓幸

どのような音でもバイノーラル化することができる

近年のスマートフォンやHMD(ヘッドマウントディスプレイ)の普及によってVRや360°動画はもはや珍しいものではなくなりました。そうした映像技術の発展と市場拡大に伴って「イマーシブ・オーディオ(3D音響)」のニーズもまた高まっています。

たとえば映画館のような音響システムであれば多数のスピーカーを用いて立体音場を作りますが、ヘッドホン/イヤホンが想定されるVRや360°動画ではバイノーラル再生を用いて立体音場を作ります。バイノーラル化した音源を製作するためのVSTプラグイン等は存在しますが、実際にバイノーラル音源を製作した方からは「定位が分かりづらい」、「音が悪い」などの不満も聞きます。

本記事では、人はどのようにして音源位置を把握しているのか等、バイノーラル再生の基礎を解説し、より良いバイノーラル・リスニングのための技術として昨今普及の兆しを見せてきているSOFAファイルフォーマットについても解説します。

またバイノーラルというとダミーヘッドマイクを想像する方も多いですが、本記事ではソフトウェア処理のバイノーラルプロセッシングについて解説します。

ダミーヘッドは立体音場の収録/再現方法としては優れた方法ですが、同時にこれは「現実的に収録可能な音しか扱えない」という制約でもあります。極端な例ですが、銃弾が耳元をかすめていく音が必要な場合、ダミーヘッドの耳元へ発砲しなければなりません。

また、ダミーヘッド収録音声の再生は収録時の音場再現ですので、録音後や再生時に定位を変更することはできません。つまり、ゲームやVRなどのユーザーの操作で定位が変わりうるケースには対応困難です。対してバイノーラルプロセッシングはソフトウェア上でバイノーラル化する処理であり、どのような音でも任意の定位を実現できます。再生時のリアルタイム処理も可能なので、ユーザーの操作による定位変化にも対応できます。

岡安啓幸

岡安 啓幸
プログラマー/楽器デザイナー
(有)山本製作所 研究開発部 副主任
国立音楽大学にてコンピュータ音楽、作曲を学ぶ。自身の創作で培ったデジタル信号処理技術を活かして、インスタレーション作品のサウンドプログラミングや音を用いた演出システム製作を行う。ハードウェア製造も行なっており、これまでに特注の電子楽器や博物館の展示用デバイスなどを手がける。
https://scrapbox.io/akiyukiokayasu/


 

HRTF概説

私たちはどのように音の位置情報を感じ取っているでしょうか?

キーワードとなるのは『HRTF(頭部伝達関数)』です。私たちの周囲で鳴った音は身体的形状により反射、回折が生じ、また音源位置に相当した時間差、音量差をもって耳に到達します。このような「周囲の音がどのようにして左右の耳に届くのか」を表したものがHRTFと呼ばれます。
私たちは音に含まれているHRTF情報を基に音源の位置を感じ取っているとされています。
つまりヘッドホン/イヤホンによるリスニングであっても、適切なHRTF情報を付加すれば任意の音源位置を感じさせることができます。このソフトウェア上でHRTF情報を付加する処理をバイノーラル・プロセッシングと呼びます。

SpeakerArrayHRTF情報を付加するためにはHRTFの測定データが必要です。
一般的にHRTFの測定は、無響室で小型マイクロフォンを両耳に装着して行ないます。無響室で行うのは部屋の響き等のHRTF以外の情報を排して行うためです。

そして被験者周囲の様々な箇所のインパルス応答を測定をします。そのインパルス応答が各座標に対応したものが『HRIR(頭部インパルス応答)』になります。 そしてHRIRを周波数解析したものがHRTF(頭部伝達関数)にあたります。

 

HRIR_HRTF

以下に音源位置によるHRTFの変化を示します。

左図はリスナーと音源位置を俯瞰したものです。緑色の丸が音源位置を表し、図の中心はリスナーを表します。音源位置の高さは常時耳の高さとします。

 

 

このように音源位置によって特性が大きく変わることが分かります。また音源位置が線対称の場合を比較すると、左右の耳の特性さえ大きく異なることが分かります。

これが音源位置を推測するための手がかりとなっており、私たちは普段それを聞き取って位置を把握していると考えられます。

そしてバイノーラルプロセッシングが行なっている主な処理は座標に対応したHRIRの畳み込みです。原理的にはコンボリューションリバーブ(IRリバーブ、サンプリングリバーブ)と同様です。

 

HRTFの個人性

私たちは指紋や瞳孔と同じように一人ひとり異なった頭部、上半身などの身体的形状を有しています。両耳間の距離が異なれば音が到達するまでの時間差が変化し、頭部形状が異なれば反射、回折によって周波数特性が変化します。

ダミーヘッドマイクのHRTFを用いてバイノーラルプロセッシング行なっているものもありますが、よく使われるダミーヘッドマイクは欧米の成人男性がモデルとして反映されていることが想像され、女性や子どもの頭部形状とは異なっていると思われます。 成人男性であってもアジア人の典型的な頭部形状とは異なっているかもしれません。

次に、下図にて、日本人の異なる成人男性2名のHRTFを左耳・右耳間でそれぞれ比較してみたいと思います。

身長や体格などがある程度似通った人物で比較しています。

 

 

周波数特性のノッチやピークの傾向は似ていますが、深さ、幅、周波数の全てに違いがあるのが認識いただけたと思います。
このように体格が大差ないように見える人物同士であってもHRTFには無視できないほどの差が存在します。20dB以上異なっている周波数も多くあり、完璧に一致するHRTFを持つ人物は存在しないのではないかと思えます。

 

HRTFの持つ高い個人性は音にどのような影響をあたえるでしょうか?

これは筆者の所感ですが、不適応のHRTFを用いたバイノーラルプロセッシングで問題になるのは、頭外前方定位のしづらさです。頭部後方への定位は多少自分のHRTFと異なっていても表現できることがままありますが、前方定位はHRTFの適応具合に大きく左右されます。また高さの表現も同様にHRTFに大きく左右されます。
また不適応のHRTFを用いたバイノーラルプロセッシングは正しく音が定位しないだけでなく、周波数特性の大きな変化や意図しない残響感など音質面でも悪影響を与えます。HRTFの周波数特性は大きなピークとノッチがあり、それが音質に与える影響というのは小さくありません。また原理的にはコンボリューションリバーブと同様なので、少なからず響きが付加されます。

では個人に適応したHRTFはどのように用意するのでしょうか?

前述したように、HRTFの測定は無響室など相応の設備が必要になるのはもちろん測定には長時間必要で手間もかかります。
近年ではCTやMRIなどを使用し作成した頭部の3Dモデルデータからコンピュータ上でHRTFを求める手法も使われますが、そちらも相応の設備が必要になることは変わりません。
残念ながら筆者もHRTF測定の経験はありません。しかしながら私に適応したHRTFファイルを所持しています。個人に適応したHRTFを得るソリューションについては後ほどご紹介します。

 


SOFA概説

HRTFについての研究は古くから行われてますが、研究者たちは測定したHRTFデータをどのように保存していたのでしょうか?

HRTF用の統一的なファイルフォーマットは数年前まで存在せず、独自の方法でそれぞれ記録していました。それではファイルのやり取り等に問題があることから、HRTF等の空間指向音響データのための標準的なファイルフォーマット『SOFA』の策定が数年かけて行われました。

2015年にSOFAはオーディオに関する国際組織Audio Engineering Society(以下AES)によってAES69として標準化され、HRTFを保存するフォーマットとして国際的に認められました。拡張子には「.sofa」が使用されます。
厳密にはSOFAはHRTFのためだけのファイルフォーマットではなく、空間情報を持った音響データ全般を記録することができます。しかしながらSOFAがHRTF記録のためのフォーマットとして普及しはじめている現状を鑑み、本記事ではSOFAのHRTF用ファイルフォーマットとしての側面について述べます。

それ以外の用途について詳しく知りたい方は、AESが発行しているSOFAの仕様書「AES69-2015: AES standard for file exchange – Spatial acoustic data file format」、もしくはSOFA関連情報を提供しているWebサイト「sofaconventions.org」をご覧ください。

SOFAは「伝達関数」と「メタデータ」を保存します。

バイノーラル用途の場合、SOFAはHRIRと対応した座標やサンプルレート、ライセンスなどのメタデータを1ファイルに記録するものとして考えます。

HRIRを利用してバイノーラルプロセッシングを行う場合、少なくとも、

  • HRIR
  • HRIRの座標情報
  • サンプルレート

の情報が必要です。これらは全て1つのSOFAファイルから取得することができます。

SOFAは気象系や宇宙系の研究者が扱うファイルフォーマットの資産を利用しており、大量のデータでも効率的に扱う仕組みができています。SOFA用のライブラリもC/C++, Python, MATLAB, Cycling’74 Max8などのプログラミング言語で準備されており、SOFAを利用するソフトウェアを作るのも比較的容易です。
また複数の機関がSOFAデータセットを公開しており、代表的なものは sofaconventions.org の Filesページにまとめられています。その中でも特に有益と思われるデータセットを以下に示します。使用にあたっては各データセットのライセンスをご確認ください。

どちらのデータセットも100人以上のHRTFが収録されています。The RIEC HRTF Datasetは頭部3Dモデルも一部公開されており、頭部形状とHRTFの関係性を知るための優れた資料です。ARI HRTF Databaseは測定点が細かく設定されているのが特徴です。

 

SOFAが音楽制作、VR/ゲーム開発にもたらすメリット

SOFAが標準化されたことで研究者のみならず、音楽制作者やゲーム開発者にとっても扱いやすくなりました。

たとえばサラウンド作品のミックスを行なっているとします。必要なチャンネル数のスピーカーをセッティングしてミックスするのがベストですが、いつでもそのような環境が用意できるわけではないと思います。そうした場合、バイノーラル再生を用いたヘッドホンモニタリングが便利です。しかし既存のバイノーラル再生ツールの質に満足できなかった人もいると思います。そうしたツールでは内部で使用するHRTFが固定のものもありますが、SOFAファイル読み込みでHRTFを切り替えられるものも存在します。
そうしたHRTF切り替え可能なバイノーラル再生ツールと自分に適応したSOFAファイルがあれば、ヘッドホンを用いたサラウンドミックスがよりやり易くなります。

以下に代表的なSOFA読み込み可能なプラグインを示します。

 

ゲーム開発の場合はどうでしょうか。

全てのプレイヤーに適応したHRTFをそれぞれ準備するのは難しく、プレイヤーは固定のHRTFで処理されたバイノーラル音声を聞くことになるでしょう。しかしながら音の定位がゲーム上のインフォメーションになっている場合があり、どれだけ定位を強調するべきかはそれぞれ検討する必要があります。
そうしたHRTFのチューニングともいえる作業にあたっても、SOFAファイルのHRTFを切り替えを利用すると素早く検討を進めることができるでしょう。sofaconventions.org もUnity用のネイティブプラグイン、SOFAlizer for Unityを開発しています。

 

将来的な展望

以上は製作者にむけたメリットでしたが、ユーザー視点では今後どんな展開が考えられるでしょうか。

スマートフォンの高性能化やWebブラウザ上でオーディオアプリケーションを動かす環境が整いつつあるため、スマートフォンやブラウザ上でのバイノーラル再生も遠くない未来に広く普及するのではないかと考えています。バッテリー内蔵のワイヤレスヘッドホンが広く普及した今、モーションセンサーも内蔵することでヘッドトラッキングも含めたバイノーラル再生が誰でもできるようになることを期待しています。
そのためには個々人に適応したSOFAファイルは必要になりますが、個人に適応したSOFAファイルを入手するソリューションが出てきています。それが、次に紹介する「Aural ID」です。

 

Aural ID

「Aural ID」はスマートフォンで上半身、頭部、耳を撮影すると個人に最適化されたHRTFが記録されたSOFAファイルが入手できる、Genelecがオンラインで提供するサービスです。

Aural ID 詳細

 

これまで無響室で行なっていたHRTF測定がどこでもスマートフォンのカメラ撮影だけで可能になります。
撮影はこのように頭部、肩周り全体が映るように行います。

 

*Aural IDは、音の到着方向に関する情報を扱う全ての人にとって必要なものです。潜在的なユーザの例としては、仮想現実(VR)および拡張現実システム、ゲーム・プロセスの一部としてオーディオ表現を動的に計算するゲーム・エンジン、および3Dオーディオを扱う研究者が挙げられます。

 

3Dmodelスマートフォンで頭部を撮影し、アップロードするとサーバー上で頭部の3Dモデルが作成され、シミュレーションを用いてHRTFを算出します。ユーザーはそのHRTFが記録されたSOFAファイルを利用できます。

このように、これまでハードルの高かったHRTFデータの入手がとても簡単に行えるようになりました。
筆者もAural IDで作ったSOFAファイルを用いたヘッドホンモニタリングを行なっています。実際これまで使ってきたHRTFよりも綺麗に頭外前方定位をしています。前後に空間をもって定位してくれるお陰で、歪みの少ない球状の立体音場が作れています。

 


SOFA Binaural Player

SOFAを用いたバイノーラル再生が手軽に行えるソフトウェア『SOFA Binaural Player』をCycling ’74 Max 8を用いて作成しました。
SOFA Binaural PlayerはSOFAファイルとWAVEファイルをドラッグ&ドロップすると、そのHRTFを用いたバイノーラル再生を行います。

 

1. SOFAバイノーラル・プレイヤーをダウンロード

以下のボタンより、ソフトウェア『SOFA Binaural Player』をダウンロードします。

MaxパッチをDL

 

2. アプリケーションをインストール

SOFA Binaural Playerの実行には最新のMax 8IEM Plug-in Suiteが必要です。リンク先の指示に従ってインストールしてください。

 

Max 8のインストール:

リンク先のページの一番したにある「Maxインストーラーをダウンロード」というセクションから、ダウンロードを行い、アプリケーションを起動します。

 

IEM Plug-in Suite のインストール:

ダウンロードしたプラグインを下記のフォルダに保存してください。

macOS:/Library/Audio/Plug-Ins/VST or ~/Library/Audio/Plug-Ins/VST
windows: C:\Programm Files\Steinberg\VstPlugins

 

3. パッチを開く

SOFABinauralPlayer.maxzipを開くと、以下の画面が表示されます。

SOFABinauralPlayerOverview

正しくIEM Plug-in Suiteがインストールされていると画像下の2つ、Stereo EncoderとSimple Decorderも立ち上がります。

 

4. 設定ファイルを読み込む

まずSimple Decoderに設定ファイルを読み込ませる必要があります。Simple Decoderの「Load configuration」ボタンを押し、フォルダ内の8chCube.jsonを読み込みます。

SimpleDecoderLoadConfig

SOFA Binaural Playerではステレオファイルを一度アンビソニックエンコードした後に、仮想のキューブ状サラウンドレイアウトにデコードします。その後、HRTFの畳み込み処理を行いバイノーラル化して出力しています。そのSimpleDecoderはそのサラウンドデコード部分で使用しています。

 

5. オーディオファイルを読み込む

ステレオのオーディオファイル(WAV/AIFF/MP3など)を「Drop audio file here!」にドラッグ&ドロップします。

 

6. SOFAファイルを読み込む

Aural IDでSOFAファイルを作成された方はSOFAファイルを「Drop SOFA here!」にドラッグ&ドロップします。お手元にSOFAファイルがない方は同梱されているサンプルSOFAファイルをドラッグ&ドロップします。

サンプルSOFAファイルは、2種類用意してあり、共に日本の成人男性のSOFAファイルとなります。

ご自身の耳に最適化されたHRTFが記録されたSOFAファイルではありませんが、AとB、2種類の異なるSOFAファイルを「体験」することができます。

 

7. 詳細設定

必要に応じてSOFA Binaural Player内の歯車マークをクリックしてオーディオ設定を開き、オーディオ出力、サンプルレートなどを調整します。

 

8. 再生

再生ボタンを押すとバイノーラル化された音声が出力されます。

 

9. 音を動かす

音像移動はStereo Encoderの「Azimuth」と「Elevation」を用いて行います。ステレオ幅は「Width」で調整することができます。Elevetionは0°でAzimuthを変化させると耳の高さで360°音が回るのが確認できるはずです。

Stereo Encoderのパンナーは、360°球体面を上から見た形で表示されています。Frontが前方、Backは背後となります。

高さ方向の調整は、Elevstionノブで行います。値がマイナスになりますと、音像は、球体の下半分(下半球)に移動したことになり、音像位置を表す白いアイコンが、Rと書かれた赤い小さいアイコンに変化します。もちろん、この白いアイコンを直接マウスで掴み音像を動かすことも可能です。

 

 


まとめ

HRTF、SOFAの概要とAural IDとSOFA Binaural Playerによる実践をご紹介してきました。

バイノーラルの古くからの研究は近年急激に結実してきたように感じています。ですが、まだバイノーラルを上手く活用できていないとも同時に感じています。基礎的な知識を身につけることはもちろん重要ですが、バイノーラルを上手く活用するため製作者が経験を積むこと、よく聴く姿勢がなによりも重要です。

本記事がバイノーラルへの理解、よりよく聴くためのきっかけになることを望んでいます。

 


Aural ID

Aural IDヘッドフォン・モニタリングを再定義するソフトウェア・テクノロジー「Aural ID」。発表当時の文書をご覧頂けます。

プレスリリースを見る

 


InterBEE 2019

2019年11月13日~15日に幕張メッセで開催された、「InterBEE 2019(国際放送機器展)」に出展いたしました。
執筆者・岡安氏の公演の様子や、その他のワークショップ・レポートは以下よりご覧頂けます。

レポートを見る

InterBEE 2019 出展レポート

InterBEE 2019へのご来場ありがとうございました

2019年11月13日~15日に幕張メッセで開催された、「InterBEE 2019(国際放送機器展)」に出展いたしました。
イベントへのご来場者数は3日間で4万人を超え、弊社ブースには、のべ5千人を超える沢山の方にお立ち寄り頂き、盛況のうちに幕を閉じることができました。

お忙しい中 弊社ブースにお越し頂きました皆様に、この場をお借りして御礼申し上げます。

 

以下に本年のInterBEEの展示レポートならびに、ワークショップのレポートを掲載いたします。また各レポートでは、当日の講演で使用したスライドをご覧頂けます。

出展概要

名称 (第55回)2019年国際放送機器展
International Broadcast Equipment Exhibition 2019
公式サイト InterBEE ONLINE
会期 2019年11月13日(水)〜15日(金)
会場 幕張メッセ 〒261-8550 千葉市美浜区中瀬2-1
ブース – 1307〜1309 / ホール1
– INTER BEE EXPERIENCE X-Microphone: 1106 / ホール1
展示詳細 (株)エムアイセブンジャパン展示詳細
(株)ジェネレックジャパン展示詳細
(株)シンタックスジャパン展示詳細
Austrian Audio 特設展示詳細

 


 

ブース展示

本年は、(株)エムアイセブンジャパン(株)シンタックスジャパン合同の「MUSIC EcoSystems」ブース、(株)ジェネレックジャパンのブースを展開。また、特別エリア『INTER BEE EXPERIENCE X-Microphone』には、Austrian Audioのマイクロフォンを出展いたしました。

「録音から制作、再生まで、音に関わる全ての環境を提案」というコンセプトの MUSIC EcoSystems ブースでは、「ライブ録音」「制作」「ネットワーク」の3種のソリューションに分けて製品を展開。また、各ブランドにフォーカスした展示も行いました。PreSonusコーナーではシリーズ最新モデルの「StudioLive Series III S」を、Softubeコーナーでは新製品「Console 1 Fader」を、そしてRMEコーナーでは期待の新製品である「Babyface Pro FS」等をハンズオンして頂きました。

MUSIC EcoSystemsブースの中で特に注目を集めていたのが、シンタックスジャパンで新たに取り扱いの始まったブランド「Appsys ProAudio(アプシス・プロオーディオ)」。主力製品である「MVR-64 multiverter」は、ADAT、MADI、DANTE、AESなど様々なデジタルオーディオの規格に対応したマルチコンバーターです。SRCモジュールを追加することでメインシステムからの「縁切り」を行うことができ、現場での大きなトラブルを解消。今後、Milan(AVB)をはじめとする主要プロトコルにも対応予定で、より幅広い環境での活躍が期待できそうです。

 

GENELEC ブースでは、昨年に引き続き、フラッグシップ「The Ones」シリーズによる7.1.4chのイマーシブ・オーディオ環境を展開。全11ch+サブウーファーの中心に座席を並べ、様々なイマーシブ・ワークショップを開催いたしました(詳細は後述)。

フロントのL/Rには新製品である「8351B」と「W371」を配置し、そのサウンドをご体感頂きました。そのほか、C、Side L/R、Rear L/Rは「8351A」、Hight の4chは「8341A」、そしてサブウーファーは「7370A」を使用。また、新製品「8361A」のご試聴のほか、最新のSmart IPシステム搭載の設備向けモニター「4430AM」の試聴コーナー、昨年登場した「S360A」の展示も展開し、様々な環境に適したモニターシステムをご実感頂きました。

 


 

ワークショップ

MUSIC EcoSystems/GENELEC それぞれのブースで、3日間通して全26回のワークショップを開催。例年に倣い、今年も満席+立ち見の回がほとんどで、のべ450名以上の方に受講頂きました。

 

ブランドの本国スタッフやアーティスト・エンジニアによる、バラエティに富んだワークショップ。最新の製品や技術に触れて頂くきっかけとなりました。

次世代ネットワーク・オーディオ「AVB」ベーシック・セミナー

maxMax Holtmann
RMEシニア・プロダクト・マネージャー

レポートを読む

PreSonus StudioLiveシリーズIII S ハンズオン・セミナー

Laz-HarrisLaz Harris
PreSonus Audio Electronics APACセールス・マネージャー

レポートを読む

ライブレコーディングの現場で「今」求められているもの

村上 輝生 Teruo “Mu-” Murakami
フリーランスエンジニア

レポートを読む

Softubeライブ&ワークショップ

KabukiKabuki
音楽プロデューサー

レポートを読む

 

イマーシブ(没入型)オーディオ・バイノーラル技術を中心に展開。GENELECがもたらす至極のサウンドを、皆様に会場でご体感頂きました。

MI7創立15周年ディスク Immersive Audio Reference Disk 「BLOOM OF SOUND」試聴会

Mitsuhashi三橋 武
株式会社エムアイセブンジャパン B2Bセールス・ディレクター

レポートを読む

Genelec「Aural ID」とはなにか?

岡安啓幸岡安 啓幸
音響作家/楽器デザイナー/プログラマー

レポートを読む

Immersive Audio : チャンネルベースからシーンベースまで
方法論 / マイクロフォン・テクニック / ワークフロー

FlorianFlorian Camerer
ORFオーストリア放送協会サウンド・エンジニア / EBU PLOUDグループ 代表 / AES(Audio Engineering Society) メンバー

レポートを読む

同内容をより詳しく解説した「Media Innovation Workshop Vol.2」のレポートを掲載しています。

GENELEC presents “Immersive Audio”

JUHO-MICKMick沢口
沢口音楽工房 UNAMAS- Label 代表 / Fellow member AES and ips

レポートを読む

世界初!ハイレゾ・アンビソニックスのアルバム制作について

Enatsu江夏 正晃
株式会社マリモレコーズ 代表

レポートを読む

 


 

今後のイベント情報

来年のInterBEEは、2020年11月18日(水)〜20日(金)に開催予定です。またInterBEE以外にも、Media Innovation Workshopはじめ大小様々なイベントを不定期で開催予定です。

イベントの開催情報は、MUSIC EcoSystems | BIZ メールニュースにてご案内させて頂きます。

メールニュースをフォロー

 

今後もイベントやワークショップを通じて、多くの皆様とお会いできますことを心より楽しみにしております。

 


 

お問い合わせ

InterBEE 2019にてご紹介させて頂いた製品やワークショップ等について、気になることやご不明点がございましたら、下記お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡くださいませ。

InterBEE 2019 出展情報

InterBEE 2019で最新ツールをご体験ください

株式会社エムアイセブンジャパンの法人営業窓口 ( MUSIC EcoSystems | BIZ )は、2019年11月13日~15日まで幕張メッセで開催される国際放送機器展に出展いたします。

今年は、(株)エムアイセブンジャパンと(株)シンタックスジャパンが合同でブース展開し、MUSIC EcoSystems | BIZの活動を体現する「Network Audio」「Live」「Production」 という3つのセクションに分けた展示を行います。

▶︎ Network Audio セクション
AVB (Audio Video Bridging) という、米国電気電子学会(IEEE)が定めた、オーディオとビデオのためのネットワーク伝送規格をサポートしたオーディオインターフェイス、AD/DA、デジタルミキサーを展示。

▶︎ Live セクション
ライブの現場で現在一般的に使われている、Dante/MADIを中心とした、ライブ現場で「今使える」ソリューションをご紹介。鉄壁の安定性を品質を誇るRMEのソリューションをはじめ、FerrofishのAD/DAやコンバーターまで、昨今のライブレコーディングの必須アイテムを中心とした展示。

▶︎ Production セクション
レコーディングからマスタリングまで、従来のプロダクションフローに、プレミアムな選択肢を提案する展示を行います。

 

マイクは、元AKGのエンジニアが手がけるハンドメイド・カプセル搭載のAustrian Audioと、おなじみBlue Microphones。マイクプリとオーディオインターフェイスは、信頼のRME。DAWソフトウェアは、そのオーディオエンジンの秀逸さからマスタリングソフトとして著名なSEQUOIA。 そして、モニタースピーカーは、もちろん、デファクトスタンダードのGENELEC。音の入り口から出口まで、MUSIC EcoSystems | BIZで取り扱うアイテムを総動員させた展示です。

また、エムアイセブンジャパンの取扱ブランドの中、最も代表的な「PreSonus」と「RME」については、ブランドにフォーカスしたハンズオン・コーナーを設置。さらに、今年は、デモコーナーでのライブパフォーマンスや講演も実施いたします。

さらに、エムアイセブンジャパンとシンタックスジャパンの合同ブースの隣に位置する(株)ジェネレックジャパンのブースでは、今年も7.1.4chイマーシブ音源をじっくりと着席してご試聴頂けるブースを展開いたします。同軸モニターであるThe Onesファミリーの新製品、8361A / 8351B / W371Aのご紹介をはじめ、パーソナライズされたHRTF(頭部伝達関数)の測定でヘッドフォン・モニタリングを再定義するソフトウェア・テクノロジー「Aural ID」のプレゼンテーション、またイマーシブ・オーディオの収録に関するセミナーなどを会期中の3日間に渡り開催いたします。

出展概要、デモ・講演のスケジュールは、下記よりご確認ください。

 


 

出展概要

名称 (第55回)2019年国際放送機器展
International Broadcast Equipment Exhibition 2019
会期 11月13日(水)10:00~17:30
11月14日(木)10:00~17:30
11月15日(金)10:00~17:00
会場 幕張メッセ アクセス
ブース (株)シンタックスジャパン: 1309 / ホール1
(株)エムアイセブンジャパン: 1308 / ホール1
(株)ジェネレックジャパン: 1307 / ホール1
特設 INTER BEE EXPERIENCE X-Microphone: 1106 / ホール1
入場 無料(全来場者登録入場制)
詳細 InterBEE ONLINE

 


 

公演一覧

 

MI7創立15周年ディスク
Immersive Audio Reference Disk 「BLOOM OF SOUND」試聴会

Mitsuhashi全日 11:00-11:30 | Genelec Booth


三橋 武
株式会社エムアイセブンジャパン
B2Bセールス・ディレクター

公演詳細

Genelec「Aural ID」とはなにか?

全日 12:00-12:30 | Genelec Booth


岡安 啓幸
音響作家/楽器デザイナー/プログラマー

公演詳細

次世代ネットワーク・オーディオ「AVB」ベーシック・セミナー

全日 12:30-13:00 | MI7/Synthax Booth


Max Holtmann
RMEインターナショナル・プロダクト・マネージャー

公演詳細

Immersive Audio : チャンネルベースからシーンベースまで
方法論 / マイクロフォン・テクニック / ワークフロー

Florian全日 13:30-14:00 | Genelec Booth


フローリアン・カメラー
ORFオーストリア放送協会 サウンド・エンジニア / EBU PLOUDグループ 代表 / AES(Audio Engineering Society) メンバー

公演詳細

PreSonus StudioLiveシリーズIII S ハンズオン・セミナー

Laz-Harris全日 14:00-14:30 | MI7/Synthax Booth


Laz Harris ラズ・ハリス
PreSonus Audio Electronics APACセールス・マネージャー

公演詳細

GENELEC presents “Immersive Audio”

全日 15:00-15:30 | Genelec Booth


Mick沢口
沢口音楽工房 UNAMAS- Label 代表 / Fellow member AES and ips

公演詳細

ライブレコーディングの現場で「今」求められているもの

全日 15:30-16:00 | MI7/Synthax Booth


村上 輝生 Teruo “Mu-” Murakami
フリーランスエンジニア

公演詳細

世界初!ハイレゾ・アンビソニックスのアルバム制作について

Enatsu全日 16:00-16:30 | Genelec Booth


江夏 正晃
株式会社マリモレコーズ 代表

公演詳細

Softubeライブ&ワークショップ

Kabuki13日(水), 14日(木) 17:00-17:30 | MI7/Syntahx Booth


Kabuki
音楽プロデューサー

公演詳細

イマーシブ オーディオとは?

「イマーシブ オーディオ」とはなんでしょうか?  「イマーシブ オーディオ」の基本概念から、方法論やアプローチの違い、さらにはフォーマットの違いとそれぞれの特徴を、判りやすく簡単にまとめてみました。

 

まず「イマーシブ オーディオ」を英語表記すると下記のようになります。

 

英語表記:Immersive Audio

 

Immersiveというのは、「没入感」という意味です。

つまり「イマーシブ オーディオ」とは「没入感の高いオーディオ」という意味になります。

一般的には、たくさんのスピーカーを配置したり、ヘッドフォンでの再生でも特殊な処理を行うことにより、360度、全方位から音が聞こえるコンテンツを「イマーシブ オーディオ」と呼んでいます。 「立体音響」「3Dサラウンド」「Spacial Audio」など様々な呼び名がありますが、基本的に全て同義語と考えて間違いありません。

 

「イマーシブ オーディオ」が、「立体音響」「3Dサラウンド」と呼ばれることがあるということは、つまり「イマーシブ オーディオ」とは、「サラウンド」の一手法ということもできます。

いままでの「サラウンド」というと、5.1や7.1といった平面にスピーカーを配置したいわゆる「2Dサラウンド」でしたが、「イマーシブ オーディオ」すなわち「3Dサラウンド」は、上層部にもスピーカーを配置し、空間に半球面や全球面を表現する立体的なサラウンド手法となります。

 


イマーシブオーディオ:主な方法論

 

イマーシブオーディオには、主に、3種類の「方法論」があります。

  1. チャンネル・ベース
  2. オブジェクト・ベース
  3. シーン・ベース

 

以下に、それぞれの方法論を簡単に解説します。

1. チャンネル・ベース

事前に想定される出力チャンネルの数に合わせた形で音声をあらかじめ制作し、それぞれのチャンネルを対応する各スピーカーから再生する方式。過去の2チャンネルステレオ作品や、5.1/7.1といったサラウンドも全てこの方式。サンプルレートなどの制限もなく、ハイレゾリューションでの再生も可能なため、 収録を行なった場所(コンサートホールやライブ会場など)の音場をそのまま再現したい場合に効果的で、 “聴かせるための音”=音楽の再生に向いていると言えます。

 

2. オブジェクト・ベース

音源に「位置情報」を持たせ、各スピーカーからどのような音を出すかというパンニング情報をリアルタイムに計算(レンダリング)して再生する方式。例えば、ヘリコプターの音、車のクラクションと言った、動きを伴う映画の効果音に対して有効となり、それぞれの音を「オブジェクト」として捉え、それぞれのオブジェクトがどのように動き、音量がどのように変化するかというデータ音声情報に含ませ、再生時には、アンプなどの機器側で、スピーカーの位置や数にあわせて最適なレンダリングを行い再生するため、再生時のチャンネル数=スピーカーの数に依存しない制作が可能だが、制作時にはDolby AtomosやAuro MAXと言った特定のフォーマットを使いエンコードを行う必要があり、逆に、再生時には、それぞれのフォーマットに対応した AVアンプなどが必要になる。なお、オブジェクトベースは、純粋な音楽コンテンツの再生よりは、映画の効果音など音が空間を移動するような表現に向いていると言われています。

*Dolby AtomosやAuro MAXは、実際には、チャンネル・ベースとオブジェクト・ベースの両方を使用する「ハイブリッド型」です。

 

3. シーン・ベース

チャンネル・ベースとオブジェクト・ベースは、心理音響的アプローチですが、対してシーン・ベースは物理音響的アプローチとなり、リスナー=マイク位置を取り巻く、その空間全体の物理情報を記録再生する方式です。Wave Field Synthesis(ウェーブ・フィールド・シンセシス)や、Ambisonics(アンビソニックス)といった方式がこれにあたるが、最近では、VRなどの音響に使われることが多いAmbisonicsが大変脚光を浴びています。

 

それぞれの方法論には、それぞれ長所短所、そして特色がありますが、現場やコンテンツに応じて、それぞれの方法論を使い分ける、もしくは、コンビネーションして使うことが成功への近道となります。

 

 


イマーシブオーディオ:主なフォーマット

 

イマーシブ・サラウンド市場には、現状、いくつかの標準フォーマットが存在しています。ここでは、一般的に耳にすることが多い、3種のフォーマットをご紹介いたします。

  • NHK 22.2マルチチャンネル音響
  • Dolby Atmos
  • Auro 3D/Auro MAX
*上記の他に「DTS:X」というオブジェクトベースの規格もありますが、ここでは説明を割愛いたします。
NHKの22.2は、チャンネル・ベースの再生方式となり、スピーカーは、上中下の3層構造になっており、その名の通り22本のスピーカーと、2本のSubWooferで構成されています。
Dolby Atomosは、オーディオには48k/24bitを使用し、それをさらにDolby Atmosフォーマットでレンダリングするため、ハイサンプルレートも使えるその他のフォーマットと比べると、多少音質面での見劣りはありますが、日本ではもっとも有名な商用フォーマットです。先述のように、チャンネル・ベースとオブジェクト・ベースの両方を使用する「ハイブリッド型」で、映画や音楽のコンテンツ没入感を高めるために使用されます。
Auro 3D/Auro MAXは、現状、主にヨーロッパで主流のフォーマットであり、チャンネル・ベースのAuro 3Dに、オブジェクト・ベースを足したAuro MAXというフォーマットが存在しています。Auro 3Dは、現状96kHzのサンプルレートに対応していますので、より高音質なコンテンツ再生に適しています。

Dolby Atmosと、Auro 3Dの音質比較を簡単に行うには、イマーシブ オーディオのリファレンス音源集「BLOOM OF SOUND」が最適です。

「BLOOM OF SOUND」の詳細はこちら

この他に、シーン・ベースのAmbisonicsがあるのですが、Ambisonicsは特定の協会や企業が提唱しているフォーマットではなく、オープンソースの方法論ですので、誰でも無料で利用することが可能です。チャンネル・ベースの良い部分もオブジェクト・ベースの特徴も内包しており、さらに、音場全体を回転させることができるという特殊な機能も持ち合わせていますので、昨今では、VRゲームの音声や、自動車の車内音響として実装や実験が盛んに行われています。

イマーシブ オーディオのリファレンス音源集「BLOOM OF SOUND」

イマーシブ・オーディオの醍醐味を味わえる至極のサウンド。包み込むような立体音響で古今東西をつなぐ、新しいアーティスト達の音の世界を体感できる作品集をお届けいたします

 

日本のメディア産業への貢献をモットーに、日々、「音」に携わるすべての人に貢献する活動を続けてきた株式会社エムアイセブンジャパンは、この度、皆様の厚いご支援の元、創立15 周年を迎えることができました。

その間に「音」を取り巻く環境は、ステレオ2チャンネルから、5.1や7.1といった2Dサラウンドへ…そして、現在は、3Dサラウンド、つまり、イマーシブ オーディオへと、さらなる進化を遂げています。

エムアイセブンジャパンは「イマーシブ・オーディオ」という名前が一般的ではなかった3Dオーディオ黎明期より、グループ全社をあげて、この「イマーシブ・オーディオ」に取り組んできました。

そして、この度、創立15周年を記念して、イマーシブ オーディオのリファレンス音源集「BLOOM OF SOUND」を作成させていただく運びとなりました。

日本が世界に誇るハイレゾ & サラウンドのレーベル「UNAMAS」を運営するMick Sawaguchi 氏、そして、サラウンドの研究の第一人者、WOWOW の入交英雄氏と協力して、過去5年間に渡り録り溜めてきた珠玉のイマーシブ音源を、皆様への感謝の気持ちと一緒にディスクに収めた、このイマーシブ音源集が、日々イマーシブオーディオの研究と普及に献身されている皆様、そして、イマージブ サラウンドを愛すリスナーの皆様への「リファレンス音源」となることを心より願っております。

収録されている音源にはグループ会社である株式会社シンタックスジャパンの扱うドイツのブロフェッショナル オーディオ ブランド「RME」 をはじめとし、株式会社ジェネレックジャパンなど、グループ会社の取り扱うブランドの機材が数多く使われております。本編は、大きく2つのセクションに分かれており、前半の7曲目までは、Mick Sawaguchi 氏の運営するレーベル「UNAMAS」からの楽曲が収録年代順に収められており、後半は、株式会社シンタックスジャパンの運営するRME Premium Recordings レーベルの音源を中心としたラインナップとなっております。

また、本パッケージ内には、Blu-Ray とCD、2 枚のディスクが収められておりますが、Blu-Ray ディスクでは、お使いのBlu-Ray プレイヤーのリモコンの「色ボタン」をつかうことにより、同じ曲を異なるフォーマットにて聴き比べできるように、そして、Blu-Rayプレイヤーを持たないリスナーは、通常のCD プレイヤーを使ってCDでも楽曲を楽しむことができるようになっております。

また、楽曲によって異なるマイキングアプローチや機材への工夫に関しても、ライナーノーツ内のQRコードを読み込んでいただくことにより、録音時の詳細なデータをウェブ上にて確認できることも魅力です。

なお、このディスクは、2019年5月に東京/大阪/名古屋で開催されたイマーシブ・セミナー「Media Innovation Workshop vol.2」で行われたMick Sawaguchi 氏の講演「イマーシブ録音の最先ノウハウと実践」を追体験するための試聴ディスクとしてもお使いいただけます。

 

BLOOM OF SOUND

 

BLOOM OF SOUND
Immersive Audio Reference Disc

非売品

Presented by MUSIC EcoSystems (MI7 Japan / Synthax Japan / Genelec Japan)

 

  • パッケージ内容 : Pure Audio Blu-ray Disk  x1 / MQA-CD x1/ 解説文入り特製ブックレット
  • Total Time: 1:07:14

 


 

ディスク概要

Pure Audio Blu-ray

Blu-rayディスクは、192kHz/24bitのハイレゾリューション・イマーシブ・サラウンドの再生に必要となる広大な記憶容量とバンド幅を組み合わせた「Pure Audio Blu-ray」フォーマットで作成されています。

すべての曲が以下それぞれのフォーマットで収録されており、リモコンの色ボタンで再生フォーマットを選択することが可能です。

  • 5.1ch DTS-HD MA(24bit/192kHz)
  • 2.0ch LPCM Stereo(24bit/192kHz)
  • 11.1ch Dolby Atmos
  • 11.1ch Auro-3D(24bit/192kHz)

 

MQA-CD

CDはMQAフォーマットでマスタリング処理されており、CDプレイヤーでお聴き頂けるハイレゾ作品です。お使いの再生機がMQAに対応している場合は自動的にPCM 176.4kHz/24bitにデコードされ、非対応の場合は通常通り44.1kHz/16bitにて作品をお楽しみ頂くことができます。

 


 

収録楽曲

Album Song
01 Special Contents Channel Check
02 The ART of FUGUE BWV-1080 Contrapunctus 01
03 The ART of FUGUE BWV-1080 Contrapunctus 09 a 4 alla Duodecima
04 Franz Schubert No-14 in D minor Death and the Maiden Presto
05 P.I.Tschaikovsky op-70 Souvenir de Florence Allegro con brio e vivace
06 Touch of Contra Bass Sonata for Strings NO1 in G Major Andante
07 ViVa The Four Seasons -Antonio Vivaldi Concerto NO-2 in G minor RV315 Summer Prest
08 月の沙漠〜シルクロード 弦奏の旅路〜 Bashraf Samaai Asbaain
09 月の沙漠〜シルクロード 弦奏の旅路〜 月の沙漠
10 月の沙漠〜シルクロード 弦奏の旅路〜 はなのうた
11 月の沙漠〜シルクロード 弦奏の旅路〜 Sumu Gaga(スム・ガガ)
12 『わたしが一番きれいだったとき:When I was young and so beautiful』 わたしが一番きれいだったとき
13 『Contigo en La Distancia』~遠く離れていても~ Contigo en La Distancia 遠く離れていても
14 Special Contents 雷鳴
15 Special Contents 竹富の自然音と音楽

Copyright: Track 01~07,14,15: ®©2019 Mick Sound Lab.  / Track 08~13: ®©2019 MI Seven Japan, Inc.

 

コンテンツ解説

1〜7曲目

世界的に著名なMick Sawaguchi氏のUNAMASレーベルからの作品です。氏が5〜6年をかけて軽井沢の大賀ホールで収録した「Classicシリーズ」を、各アルバムから1〜2曲ずつ、年代を追ってディスクに収めました。

冬の軽井沢に機材を持ち込み収録されたこれらの音源は、その純度の高い録音が評価され、幾多の日本プロ音楽録音賞を受賞しています。

立体のサラウンドであるイマーシンブ ・ オーディオでの、より良い録音芸術へのチャレンジである本シリーズ。その場の空気をそのままキャプチャーした一連の作品は、「Subjective Surround Miking(主観サラウンド ・マイキング)」というマイクアレイによって録音されています。リスナーは、「ステージの真ん中で演者に囲まれている」という、通常のクラシック音楽の作品では決して味わうことのできない不思議なイマーシブ(没入)世界を体験することができます。

 

8〜13曲目

株式会社シンタックスジャパンが運営するハイレゾ配信レーベル「RME Premium Recordings」より、イマーシブ・オーディオのフォーマットで録音された作品を6曲紹介いたします。

RME Premium Recordingsとは、録音段階から24bit/96kHz以上の、真のハイレゾ・コンテンツを供給するレーベルです。RME製品を使用して録音された、色付けのない透明無垢なサウンド。演奏会場の空気感さえも余すことなく録り込んだ録音作品を、余分な加工をせず産地直送さながらにユーザーの再生環境へ届けることを基本理念としています。

 

録音システム

収録作品のほぼすべてが、MADIを使った録音システムで収録されています。MADIとは、光ケーブルを使い、ステージ上での演奏を鮮度の高い状態のまま劣化なく長距離伝送することが可能なデジタル伝送規格の一種です。

このシステムを構築しているのは、「Micstasy」ならびに「DMC-842」といったマイクプリアンプをはじめとする、ドイツのプロフェッショナル・オーディオ・ブランド「RME」のMADIシリーズです。また、作品の多くは、そのオーディオエンジンのクオリティの高さから国内ではマスタリングソフトとして定番のDAWソフトゥェア「SEQUOIA」によって録音されています。本場ドイツのクラッシック音楽の録音現場においては、このRMEとSEQUOIAというコンビネーションは、まさに「定番」であり、数多くの名盤がこの手法で録音されています。

 


 

InterBEE 2019 :本ディスク試聴会レポート

InterBEE2019-Mitsuhashi2019年11月13日~15日に幕張メッセで開催された「InterBEE 2019(国際放送機器展)」にて、「BLOOM OF SOUND」のご試聴会を開催いたしました。

収録風景の写真などがたっぷりと紹介された、試聴会当日のスライドを以下よりご覧頂けます。

レポートを見る

 

マイクロフォン・ブランド「Austrian Audio」が遂に日本上陸!

 

メイド・イン・ウイーンが復活。老舗であり新進気鋭でもあるオーストリア・ブランド

ストリングスの繊細な音色から、ディストーションギターが爆音で鳴り響くギターアンプまでーーー
どのような音でも、世界中で愛されている著名なウィーンのマイク。その遺伝子を正しく引き継いだマイクロフォンが、2019年9月20日、ついに日本でもリリースとなりました。

オーストリア・ウイーンに本拠地を置く、伝統と最新技術を融合したマイクロフォン・ブランドAustrian Audio(オーストリアン・オーディオ)。初のシグネチャー製品は、ハンドビルドCKR12/CKR6セラミック・カプセルを搭載した「OC818」「OC18」コンデンサー・マイクロフォンです。そして、OC818用コントロール・アプリ「PolarPilot」、Bluetoothドングル「OCR8」、ポストプロダクションにおける最もパワフルな指向性コントロール・スイート・プラグイン「PolarDesigner」などのオプションも展開。

伝統と最新技術を融合した製品を、オーストリアのウイーンからお届けします。

 

 


 

カプセル – MAKING PASSION HEARD

CKR12

心臓部とも言えるカプセルは、伝説的なCK12と同じクリティカル・ディメンションでデザインされています。環境からの影響が少なく高い品質を維持できるセラミック素材を採用したCKR12/CKR6を独自開発。サスペンション構造でタッチノイズにも強いオープン・アコースティック・テクノロジーなども実装し、伝統と最新技術を見事に融合しています。

近年、カプセル設計からハンドビルドまでの伝統的な技能を有するエキスパートの確保は非常に困難ですが、幸いにもAustrian Audioには、その技術者、経験値、伝統が息づいています。

 

 

 

OC818

OC818

OC818は、世界初のワイヤレス・コントロール・オプションを備えたマルチパターン&デュアル出力コンデンサー・マイクロフォン。

CKR12デュアル・セラミック・カプセル、オーストリア・ウィーンでのハンドメイド、マルチポーラー・パターン、ハイパス・フィルター/パッドを搭載するフラッグシップモデルです。

PolarPilotアプリを使用すれば255段階での指向性チューンやリモート・コントロール、さらにPolarDesignerプラグインを使用すればクリエイティブなポスト・プロセッシングまでも実現します。

 

仕様

  • カプセル:CKR12デュアル・セラミック
  • 指向性:マルチパターン単一指向、超単一指向、無指向、双指向、プリセット
  • 周波数特性:20Hz ‒ 20 kHz
  • 最大SPL: 158dB
  • インピーダンス:275 Ohms (2x)
  • 感度(全方向):13mV/Pa
  • 電圧:48V (<4mA)
  • 出力:XLR 2基

 

OC18

OC18

ブラックボディーのOC18は、CKR6シングル・セラミック・カプセルを搭載したカーディオイド・モデル。よりシンプルで本質に迫ったコンデンサー・マイクロフォンです。

 

仕様

  • カプセル:CKR6シングル・セラミック
  • 指向性:カーディオイド
  • 周波数特性:20Hz ‒ 20 kHz
  • 最大SPL: 158dB
  • インピーダンス:275 Ohms
  • 感度(全方向):13mV/Pa
  • 電圧:48V (<4mA)
  • 出力:XLR

 

また、すべてのOC18およびOC818の個体感度差は1dB以内に調整されているため、どの2本を組み合わせてもステレオ・ペアとして利用可能な品質を保証しており、通常パッケージに加え2基セットにしたLive Setもラインアップしています。

 


 

製品詳細

価格、製品一覧、アプリケーション等の詳細についてはこちらよりご確認ください。

 

製品詳細を見る

 

Ambisonicsとは?

今話題のアンビソニックスの、概要と、製作方法を簡単に説明します。

アンビソニックスを知りたい方、制作を始めたい方必見。

 

VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)、360度ビデオなど新しい体感型コンテンツの普及にともない、 音楽やサウンドにも同様の表現力が求められており、今まさに様々な試みが行われています。

サラウンドに高さの表現を追加しサウンドに包み込まれる立体的な音響を再現するイマーシブ・オーディオ、立体音響をヘッドフォンで聞くことのできるバイノーラルなど、様々な再生方法やそれらを実現するテクノロジーが開発され、私たちの身の回りでも採用が進んでいます。

その中でもYouTubeやFacebookに採用された「Ambisonics」(アンビソニックス)が現在大きな注目を集めています。

アンビソニックスを簡単に説明すると、次の3点に集約することができます。

  • アンビソニックスとは、イマーシブ3Dオーディオのフォーマットの一種
  • アンビソニックスでは、360°球体の音場で、録音と再生が可能
  • アンビソニックスは、シーンベースのフォーマット

アンビソニックスとは、イマーシブ3Dオーディオのフォーマットの一種

「イマーシブ」(Immersive)とは、日本語では「没入」とか「没入型の」と翻訳されます。つまりイマーシブ3Dオーディオでは、一般的なステレオやサラウンドでは得られない高い「没入感」に浸ることができます。

またアンビソニック以外の著名なイマーシブ3Dオーディオのフォーマットとして、ハリウッド映画で広く採用されている「Dolby Atmos」「DTS:X」、ヨーロッパで開発され音楽コンテンツのリリースが多い「Auro-3D」などがあります。

アンビソニックスでは、360°球体の音場で、録音と再生が可能

一般的なステレオ再生の場合、リスナーの前面から再生される平面的な音場ですが、5.1chや7.1chのサラウンドになると、リスナーを360°取り巻くようになります。さらに「Dolby Atomos」や「Auro-3D」といった3Dサラウンドの場合は、高さを加えたドーム型の半球面に音場が広がります。そしてAmbisonicsでは、360°全球面となり、リスナーをすべて包み込む球体が完成します。

アンビソニックスは、シーンベースのフォーマット

「シーンベース」(scene-based)とは何かを理解するためには、イマーシブ3Dオーディオ以外のフォーマットについて少し説明する必要があります。

イマーシブ3Dオーディオには、大きく分けて以下の3種類の方式があります。

  • チャンネルベース
  • オブジェクトベース
  • シーンベース(Ambisonics)

チャンネルベース

チャンネルベースとは、再生システム内のそれぞれのチャンネルに1:1で対応する再生方式です。

2台のスピーカーをつかって表現を行うステレオフォニックもチャンネルベースです。録音の段階から2台のスピーカーで再生することを想定し制作が行われています。
ステレオだけではなく、5.1chや7.1chといったサラウンドも基本的にはチャンネルベースで制作され、もちろんイマーシブサラウンドでもチャンネルベースの考え方を使うことができます。

主要なイマーシブ3Dオーディオのフォーマットである、NHKの22.2chマルチチャンネル音響や、ヨーロッパを中心に人気のあるAuro-3Dなどは、このチャンネルベース方式を使ったフォーマットとなります。

オブジェクトベース

オブジェクトベースとは、音源(音声信号)の他に音響メタデータを付随させリアルタイムに各スピーカーからの出力する音を計算して再生する方式です。

例えば頭上を通過するヘリコプターの音のような動きを伴う効果音に対して有効で、それぞれの音を「オブジェクト」として捉え、オブジェクトがどのように動き、その結果音量がどのように変化するかをスピーカーレイアウトにあわせてデコードを行い再生します。

Dolby Atmosでは、オブジェクトベースとチャンネルベースの両方を使ったフォーマットです。

シーンベース

シーンベースは、リスナーを取り巻く空間全体の物理情報を360°の全天球空間に記録再生する方式です。

シーンベースに属するAmbisonicsでは、マイクを使ってその空間の音場(アンビエンス)のすべてを360°の球体の中に取り込むこともできますし、個別に収録した音を自由に球体の中に配置し、オブジェクトベースのように自由に動かすこともできます。

またAmbisonicsの最大の特徴は、それぞれの音の動きや位置を球体の中に有したまま、その球体を自由に回転させることができます。この特徴によりVRコンテンツや360°動画などの音響として使われることが多い方式となっています。

Ambisonicsはスピーカーレイアウトに依存せず、チャンネルベースを含まないため、どのようなスピーカーレイアウトであっても1つのAmbisonicsフォーマットのファイルで対応することができます。

High Order Ambisonics

FacebookやYouTubeなどに採用されたことでAmbisonicsの音源を聴く環境が増えつつありますが、多くのAmbisonics音源はFirst Order Ambisonics、日本語では「1次アンビソニックス」と呼ばれるものです。

1次アンビソニックスでは全方位から聞こえる0次アンビソニックス(下図のW-channel)に水平方向、垂直方向、そして奥行きが加わります。

この状態でも上下・左右・前後という3次元の位置情報があるため、360度球体音場の再現は可能です。

ただしAmbisonicsの最大の特徴でもある音の動きや、球体音場の回転などを伴う場合ではそれぞれのチャンネル*の隙間が生じてしまい、音像の位置再現性が落ちてしまいます。
* ここでのチャンネルは、スピーカーの数ではなく空間を埋める方向とお考えください。

この問題を解決するのがHigh Order Ambisonics(通称:HOA)、日本語では「高次アンビソニックス」と呼ばれます。

IEM Plug-inを使用してAmbisonicsを制作するチュートリアルをご確認いただけます。

IEM Plug-in Suiteとは?

About US

このサイトは、株式会社エムアイセブンジャパンの法人営業窓口 ( MUSIC EcoSystems | BIZ )の ウェブページです。 教育機関、官公庁および一般企業様向けの営業窓口、ならびに「音(オーディオ/サウンド)」に関する様々な情報の掲載、ワークショップやイベントの定期開催などを行なっております。
powerd by

おすすめ記事

Contact

製品仕様から、システムインテグレート、お見積もりや資料請求など、法人購入に関することは、なんでもお気軽にお問い合わせください。
おすすめ記事
働き方改革:オフィスの音響調整
Binaural
バイノーラル再生におけるソフトウェア処理:岡安 啓幸
TopBanner_InterBEE
InterBEE 2019 出展レポート
イマーシブ オーディオとは?
Feel free to contact us!
製品仕様から、システムインテグレート、お見積もりや資料請求など、法人購入に関することは、なんでもお気軽にお問い合わせください。

MI7創立15周年ディスク Immersive Audio Reference Disk 「BLOOM OF SOUND」試聴会

BLOOM OF SOUND

全日 10:00-10:30 | MI7/Synthax

三橋 武
株式会社エムアイセブンジャパン B2Bセールス・ディレクター


エムアイセブンジャパン 三橋による、イマーシブ音源再生デモンストレーション。BluRay Diskに収められたイマーシブ音源を、BDプレイヤー、AVアンプ、Genelecの同軸スピーカーで組んだイマーシブ再生環境でたっぷりお聞かせします。BluRay Diskに収められた音源は、全て、Stereo / DTS-HD Master(5.1) / Dolby Atmos (11.1) / Auro-sD(11.1)にオンザフライで切り替え可能。異なるフォーマットの音質差を聞き比べることができる貴重な機会をお見逃しなく!参加者には抽選でディスクをプレゼント!

Genelec「Aural ID」とはなにか?

岡安啓幸

全日 12:00-12:30 | Genelec Booth

岡安 啓幸
音響作家/楽器デザイナー/プログラマー


「Aural ID(オーラル・アイディー)」とは ユーザーのパーソナルな頭部伝達関数(HRTF)情報をSOFA(AES69)というフォーマットでファイル化、ID化するサービスです。このファイルを利⽤することでヘッドフォンによるステレオ及びイマ ーシブ・コンテンツを正確にレンダリングすることが可能になるため、すでに多くの仮想現実(VR)とゲ ーム、オーディオのレンダリングエンジンでサポートされはじめています。このセミナーでは、Aural IDの概要から、SOFAファイルの説明、実際の使用方法まで、DSPの専門家であり、プログラマー/音楽家の岡安 啓幸に解説いただきます。Aural IDでのモニタリングがもたらすものは一体何なのか...? 是非このセミナーを通じて体感してください。

 

登壇者プロフィール
国立音楽大学にてコンピュータ音楽、作曲を学ぶ。
自身の創作で培ったデジタル信号処理技術を活かして、これまでにインスタレーション作品のサウンドプログラミングやミュージシャンへの特注楽器製作、ライブ演出システム製作などを手がける。
2016年にPROGRESSIVE FOrMよりアルバム Shin Sasakubo & Akiyuki Okayasu「invisible flickers」をリリース。
https://scrapbox.io/akiyukiokayasu/

次世代ネットワーク・オーディオ「AVB」ベーシック・セミナー

MUSIC EcoSystems

全日 12:30-13:00 | MI7/Synthax Booth

Max Holtmann
RMEインターナショナル・プロダクト・マネージャー


米国電気電子学会(IEEE)が定める、次世代ネットワーク・オーディオ「AVB(オーディオ・ビデオ・ブリッジング)」は、MADIやDanteといった既存の伝送規格と一体どのように異なるのか?AVBを理解するための基本技術情報とプロフェッショナルの現場におけるメリットをわかりやすく解説します。

Immersive Audio : チャンネルベースからシーンベースまで
方法論 / マイクロフォン・テクニック / ワークフロー

Florian

全日 13:30-14:00 | Genelec Booth

フローリアン・カメラー
ORFオーストリア放送協会 サウンド・エンジニア / EBU PLOUDグループ 代表 / AES(Audio Engineering Society) メンバー


イマーシブ最前線の現場で世界的に活躍するORFオーストリア放送協会の録音エンジニア、フローリアン・カメラー氏によるイマーシブ・オーディオに関する本講演は日替わりテーマの三部作構成となっており、イマーシブの「今」を包括的に理解・体験することができます。

 

13日(水)

「チャンネルベース」と「オブジェクトベース」


それぞれのフォーマットのアプローチ方法やプロダクションの相違からみる、イマーシブオーディオの「現状」と「未来」。

イマーシブオーディオが我々にもたらす「未来」とは?

14日(木)

3Dフィールド・レコーディング:その実践の軌跡と実際の音源


フィールド・レコーディングのスペシャリストでもある氏が語る、フィールドにおける理想的なイマーシブレコーディングシステムに関する考察。レコーディング・アングルとプレイバック・アングルの解説はまさに目からウロコ。実際の音源と共に解説いたします。

15日(金)

「シーン・ベース:Ambisonics」


ゲーム、VRなどで使われる「Ambisonics」とは、どのような技術なのか? チャンネルベースやオブジェクトベースとは、どう異なるのか?そして、Ambisonicsの制作にはどのようなツールが必要になるのかをわかりやすく解説いたします。

 

登壇者プロフィール
ウィーン・ニューイヤーコンサートの録音エンジニアとしても活躍。1990年にオーストリア放送協会(ORF)に入社。1995年、プロダクションサウンドとポストプロダクションの分野でスタッフサウンドエンジニア(トーンマイスター)として就任。彼はDolby Surroundにおける初のORFプログラム “Arctic Northeast”をミックスし、以降ORFでのマルチチャンネルオーディオの各方面に携わる。 2008年秋、EBUグループPLOUDの議長に着任。ヨーロッパで、ピークレベリングの代わりとなるラウドネス正規化の導入に成功する。現在、特にイマーシブ・オーディオ(3Dオーディオ)を含むラウドネスとサラウンド音響に関するプレゼンと講演を、国際的に行っている。

PreSonus StudioLiveシリーズIII S ハンズオン・セミナー

Laz-Harris

全日 14:00-14:30 | MI7/Synthax Booth

Laz Harris ラズ・ハリス
PreSonus Audio Electronics APACセールス・マネージャー


ライブ、レコーディングに優れたミキシング体験を提供する米国PreSonus (プリソーナス)社の"StudioLiveシリーズIII S"をご紹介します。APACセールス・マネージャーのLaz Harris氏を迎え、大幅にパワーアップしたFLEX DSPやDAWコントロールなどの新機能を体験していただける内容となっています。また近日リリース予定の新製品のご紹介も予定しています。

GENELEC presents "Immersive Audio"

JUHO-MICK

全日 14:30-15:00 | Genelec Booth

Mick沢口
沢口音楽工房 UNAMAS- Label 代表 / Fellow member AES and ips


録音芸術シーンを「ハイレゾ」「イマーシブ」という切り口で牽引するエンジニア Mick沢口氏が、今年7月にフィンランド ヘルシンキ郊外のシベリウス・ホールにて、GENELECがリファレンス音源とすべくイマーシブ・オーディオで収録した楽曲を、11.1ch(7.1.4) 192kHz/24bitの録り下ろしでご紹介いたします。制作にあたってはUNAMAS Labelとシンタックスジャパン・チームが機材も含め全面協力し現地でレコーディングを行いました。
また、プロデューサーとコントラバス(Cb)演奏は、GENELECの創業者である故イルポ・マルティカイネン氏さんの長男ユーホ・マルティカイネン氏が担当。本セミナーの冒頭にて、ユーホ・マルティカイネン氏もアーティストから見たイマーシブ・オーディオの魅力について話す予定です。乞うご期待!

 

登壇者プロフィール
1971年千葉工業大学 電子工学科卒、同年 NHK入局。ドラマミキサーとして「芸術祭大賞」「放送文化基金賞」「IBC ノンブルドール賞」「バチカン希望賞」など受賞作を担当。1985年以降はサラウンド制作に取り組み海外からは「サラウンド将軍」と敬愛されている。2007年より高品質音楽制作のためのレーベル「UNAMAS レーベル」を立ち上げ、さらにサラウンド音楽ソフトを広めるべく「UNAMAS-HUG / J」を 2011年にスタートし 24bit/96kHz、24bit/192kHz での高品質音楽配信による制作および CD制作サービスを行う。2013年の第20回日本プロ音楽録音賞で初部門設置となったノンパッケージ部門 2CHで深町純『黎明』(UNAHQ-2003)が優秀賞を受賞。2015年には第22回日本プロ音楽録音賞・ハイレゾリューション部門マルチchサラウンドで『The Art of Fugue(フーガの技法)』が優秀賞を、続く第23回では、ハイレゾリューション部門マルチchサラウンドで『Death and the Maiden』が優秀賞を受賞。さらに第24回日本プロ音楽録音賞の前同部門において最優秀賞を受賞、第25回日本プロ音楽録音賞・ハイレゾリュージョン部門「クラシック、ジャズ、フュージョン」において最優秀賞・スタジオ賞を受賞。日本プロ音楽録音賞4年連続受賞の快挙を成し遂げる……ハイレゾ時代のソフト制作が如何にあるべきかを体現し、シーンを牽引しつづけている。

GENELEC presents "Immersive Audio"

全日 15:30-16:00 | MI7/Synthax Booth

村上 輝生 Teruo "Mu-" Murakami
フリーランスエンジニア


TOTOのアルバム"FAHRENHEIT "でGold Diskを獲得したエンジニア、村上輝生氏 が考える「今」ライブレコーディングの現場で求められているものとは?
本セミナーでは、必須項目である高品位かつ安定した録音システムをどのように構築し運用しているのかをわかりやすく解説します。また、機材の話に留まらず、現場に入る前の準備や、入った後の現場でのコミュニケーションの取り方など、実際の現場から産まれてきた「生のティップス」を、エンジニア視線でご紹介します。ライブレコーディングを行なっているエンジニアだけではなく「録音」全般に関わる全ての関係者必見の内容です。

 

登壇者プロフィール
1955年1月生まれ。大阪芸術大学出身、1977年大学卒業と同時に財団法人ヤマハ音楽振興会入社。EPICURUSホールのPAエンジニアを担当。翌年先輩エンジニアに引っ張られてスタジオ入り、アシスタントとして修業を積み80年からEPICURUSスタジオのハウスエンジニアとして働く。1985年、スタジオを休職して単身渡米、LAにてTOTO、ドンヘンリー等を手掛け、TOTOのアルバム"FAHRENHEIT "でGoldDiskを獲得。帰国後、1986~1995までエピキュラススタジオのチーフエンジニアを務め、その後ヤマハ音楽研究所にて音、映像、MIDI、通信を融合した遠隔セッションや三次元リバーブの研究などを経て1999年に45才で独立。その後、フリーランスエンジニアとなり現在に至る。J-POP、JAZZ、クラシック、ゲーム音楽等、幅広くこなしながら国内外で精力的な活動を続けている。

世界初!ハイレゾ・アンビソニックスのアルバム制作について

Enatsu

全日 16:00-16:30 | Genelec Booth

江夏 正晃
株式会社マリモレコーズ 代表


「ハイレゾ+アンビソニックスで実際にアルバムを制作してみてわかったことをお話しします」
江夏氏は、なぜアンビソニックスという表現方法、しかも、現状最高次数である7次アンビソニックスを選んだのか?また、ハイレゾで7次アンビソニックスという制作環境をどのように構築し、そこにどのような苦労と気づきがあったのか?

アルバム「PIANO Pieces」(UNAMASレーベル/marimo RECORDS)の楽曲を、GENELECで組んだ11.1ch(7.1.4)の再生環境で実際に試聴しながら、前例のない制作から見えてきた貴重なお話を聞くことのできるのは、このセミナーだけです。どうぞお見逃しなく!

またバイノーラルでの再生について、GenelecのAural ID (SOFA)についてもご紹介します。

 

登壇者プロフィール
音楽家、DJ、プロデューサー、エンジニア。エレクトロユニットFILTER KYODAIやXILICONのメンバーとして活動する一方、多くのアーティストのプロデュース、エンジニアなども手掛ける。また株式会社マリモレコーズの代表として、映画音楽、CM、TV番組のテーマ曲など、多方面の音楽制作も行う。ヘッドホンやシンセサイザーのプロデュースなども手掛け、関西学院大学の非常勤講師も勤める。著書に「DAWではじめる自宅マスタリング」(リットーミュージック)などがある。

Softubeライブ&ワークショップ

Kabuki

13日(水), 14日(木) 17:00-17:30 | MI7/Syntahx Booth

Kabuki
音楽プロデューサー


スウェーデンのソフトウェアおよびハードウェア・ブランドであるSoftube(ソフチューブ)製品を用いたライブ&ワークショップ。新時代のミュージック・クリエーションをドイツ/フランクフルトの電子音楽プロデューサーKabukiがライブ・パフォーマンスを交え解説します。

 

登壇者プロフィール

ドイツ・フランクフルトを拠点に活躍する音楽プロデューサー。モジュラー・アーティストとしてジャングル/ジューク/ダブステップといった様々なジャンルを網羅した音楽作品を精力的にリリースする傍ら、Abbey Road Instituteでシンセサイザーの講師を務める。さらにソフトウェア・メーカーにおいては、サンプル・ライブラリーの制作や、ソフトウェア・シンセサイザーのプリセット・プログラミングにも携わっている。