Zoom で音楽を配信する

ビデオ・ミーティングサービス ” Zoom ” で音を配信する

Zoom で音楽を流したい時、皆様はどのようにされていますか?
ウェブ会議中にYouTubeのビデオを参考資料として流したり、音楽を流したりしたいこと、結構ありますよね。その方法を知らず、例えばスピーカーから再生された音楽をマイクを使い収録してZoomで流してしまうと、音が途切れたりノイズに埋もれたりしてしまって、「音楽の良さが全然伝わらない……むしろ雑音にしかならない!」ということを経験したことがある方も多いのではないでしょうか?
特に音楽制作に携わる業界では、クライアントに製作途中の音楽を聴いてもらう、リアルタイムで修正の指示を仰ぐ、音楽ソフトの使い方をZoomでレクチャーするといったシチュエーションが多く発生します。その際、音楽が「正しく」伝えられないと大変致命的なのです。また、ダンスやヨガなどのリモートでのレッスンなど、音楽の再生を伴うシーンにおいても「音楽」はとても重要ですよね。Zoomでは音声が圧縮されるため原音(非圧縮のまま)伝送することはできませんが、いくつかの設定を見直すことで、用途によっては必要十分なクオリティで音楽の伝送を行うことが可能です。
この記事では、Zoomの高音質化を行う設定方法を、出来るだけわかりやすく解説したいと思います。
 

この記事でわかるZoomのこと

  • 音楽を「ステレオで」配信
  • マイク音声を高音質に
  • iTunes / YouTube から再生
  • DAW から再生
  • おすすめの機材

 


 

Zoom : ステレオでの再生

みなさんが日頃耳にしている音楽は、基本的に「Left」と「Right」の2チャンネル、つまり「ステレオ」で作られています。しかしZoomでは、送信者側がステレオで送るように設定していないと「モノラル」で送信されてしまいます。ウェブ会議ではモノラルで必要十分ですが、モノラルでは、音楽作品を正しくリスナーに届けることができません。
ということで、まず最初に、ステレオ再生の設定について解説をしたいと思います。
 

ステレオ再生 : 前提条件

【1】有償アカウントである
無償アカウントの場合ステレオ音声の発信はできません(v 5.0.2)が、有償アカウントであれば可能です。
【2】送信元がステレオで音声を配信している
配信側(有償アカウント)の設定が正しくなされていれば、ミーティングの参加者が無償アカウントでも、その音声をステレオで聞くことができます。
※ステレオ再生での配信は無償アカウントではできません。ご注意ください。
では、早速設定を確認してみましょう。
 

ステレオ再生 : 設定

1. 画面右上にある歯車のアイコンをクリックしてください。
Zoom 設定アイコン
2. 左のカラムより「オーディオ」を選択。切り替わった画面の下の方「ステレオを有効にする」にチェックを入れます。
Zoom オーディオ設定
 
※「ステレオを有効にする」というチェックボックスがウィンドウに表示されていない場合
Zoomのウェブサイトから「マイアカウント」にサインインして、左の「設定」メニューをクリック
→切り替わった画面を下の方にスクロール
→「ユーザーはクライアント設定でステレオ音声が選択できる」と書かれたスイッチがありますので、これをONにしてください。
もしスイッチがグレーアウトしており変更ができない場合は、管理者権限を持つ方(admin)に変更を依頼する必要があります。
なお、この後に続く「Zoomの高音質化」のチャプターにて必要になりますので、このタイミングにて1つ下の「ユーザーはクライアント設定でオリジナル音声が選択できる」も一緒にONにしておきましょう。
 
Zoom マイアカウント設定
 
以上で、Zoomのステレオ配信の準備は完了です。
 


 

Zoom : 高音質化のための設定

Zoomは元来ミーティングのためのアプリケーションですので、マイクを通じて入力される人の喋る声をより聞き取りやすくするために、バックグラウンドでノイズ除去やエコー除去といった様々な処理を行なっています。この後の章にて説明する「コンピューターの音声を共有」には直接影響しない設定ではありますが、マイクの音質を調整することにより、よりクリアに音声を届けることができるようになりますので、必要に応じて設定を変更してみてください。
 

高音質化 : 設定

1. 設定画面の右下の「詳細」ボタンをクリックしてください。
Zoom オーディオ詳細設定
 
2. 詳細設定のウィンドウにて下記の3項目をそれぞれ設定します。

  • 連続的な背景雑音の抑制 → 空調のノイズなど常に流れているノイズを抑制します。
  • 断続的な背景雑音の抑制 → キーボードのタイピング音など、瞬間的に発生するノイズを抑制します。
  • エコー除去 → この項目がOFFになっていると自分の声が、やまびこのように繰り返し聞こえてしまいます。

 
一緒に「インミーティングオプションをマイクから”オリジナルサウンドを有効にする”に表示」のチェックボックスにもチェックを入れるのを忘れないようにしてください。
ここにチェックを入れると、ミーテイング参加中にオリジナル音声を有効化するボタンが表示され、オリジナル音声を有効化することでエコー除去を無効化することができるようになります。
Zoom オーディオ詳細設定
 
なお、「連続的な背景雑音の抑制」と「断続的な背景雑音の抑制」は、「自動」「適度」「強度」「無効化」の4段階から選ぶことができます。上記のスクリーンキャプチャーでは「無効化」が選ばれていますが、常に「無効化」が正解とは限りません。
これらのノイズ抑制の項目はデフォルトで「自動」になっていますが、例えば、ノイズがひどい時は「強度」に設定してみてください。
ノイズは強力に抑制されますが、同時にノイズ抑制の副作用で自分の喋っている声も変化してしまい、場合によっては参加者にとって聞き取りにくい音声になってしまう時がありますので注意が必要です。
逆に「適度」に設定をしますと、ノイズ除去の効果は減りますが、マイクの音声自体はクリアになり、自然で聞き取りやすい音声に近づきます。
 
【まとめ】
ZOOMでの配信は、できるだけノイズのない静かな部屋で行いましょう。
そうすることにより、ノイズ抑制を「適度」か「無効化」に設定することができ、より自然で聞き取りやすい音声で会話を行うことができます。
なお、ノイズ抑制効果のチェックは「マイクのテスト」で行うことができます。チェックはヘッドフォンで行うのがおすすめです。
クリックすると自分の声が録音され自動的に再生されますので、是非利用してみてください。

 
 
 
 
次に、実際に、Zoomを使った音楽のストリーミングをセットアップしてゆきたいと思います。
 


 

Zoom:音楽を再生する

まず最初に、基本のパターンとして、「音楽再生ソフトとMCが1人」というシチュエーションの、シンプルなセットアップを考えてみましょう。
 
Zoom シンプルなセットアップ
 
ここでは、もっとも一般的な音楽再生ソフトとして「iTunes」「YouTube」を、そしてDAWは、軽い動作と高音質でおなじみのPreSonusの「Studio One」を具体例として設定方法をステップ・バイ・ステップで解説します。基本的な考え方はどのソフトも同じですので、他のソフトを使った場合もおおよそ同じような設定を行えばうまくゆくと思います。
 

iTunes/YouTubeの設定

 

Windows / Mac 共通

1. Zoomのアプリケーションを起動、新規ミーティングを作成し、ウィンドウから「画面を共有」をクリックします。
Zoom 画面を共有
 
2. 共有画面選択のウィンドウの左下「コンピューターの音声を共有」のチェックボックスにチェックを入れます
Zoom コンピューターの音声を共有
 
Windowsの場合はこの時点で準備は完了です。あとはiTunesやYouTubeを再生すれば、そのまま音声をリスナーに届けることができます。
 

Macのみ

Macの場合は、初回にドライバーのインストールを促されます。指示にしたがってインストールをしてください。
Zoom Zoomオーディオディバイス
次に、Zoomで画面共有を行い「コンピューターの音声を共有」にチェックが入った状態でiTunesを起動します。すると、macOSの「システム環境設定」>「サウンド」の「出力」に「ZoomAudioDevice」という項目が表示されるため、これを選択します。
 
Mac システム環境設定
Mac サウンド出力
 
Macの方もこれで準備は完了です。
 
早速iTunesやYouTubeを再生をしてみましょう。
Macの場合、iTunesのボリュームは、上記のmacOSの「システム環境設定」>「サウンド」の「出力」上に表示されているボリュームスライダーと、下記の iTunes のトランスポート部分にあるボリュームの両方を使って調整することができます。音楽のジャンルにもよりますが、「サウンド」の「出力」上に表示されているボリュームスライダーは小さめに設定し、配信中は、iTunes のトランスポート部分にあるボリュームを使いボリュームを適時調整するのが良いと思います。
Zoom iTunes Volume
 

Windows / Mac 共通

次に、Zoom側のオーディオ設定です。マイクと自分用のモニター音の設定を行います。
※筆者の場合、スピーカーはMacの内蔵スピーカー、マイクはコンピューターに接続されたRMEのBabyfaceを使い外部マイクを使用しているため下記のような設定になりますが、ここはそれぞれの環境に合わせて設定を行うようにしてください。
Zoom オーディオ設定
 
設定は以上です。
iTunesの再生ボリュームとマイクの音声バランスを慎重に整えてから本番に臨んでください。
 

Studio One (DAW) の設定方法

Macの場合

Studio Oneや他のDAWソフトを使う場合でも設定方法はiTunesと同じで、オーディオディバイスとして「ZoomAudioDevice」を選択するだけです。
Studio Oneの場合は、環境設定ウィンドウの「再生ディバイス」にて「ZoomAudioDevice」を選択します。
StudioOne 環境設定
 

Windowsの場合

オーディオディバイスとして「Windows Audio」を選択します。
Studio One 環境設定
この際に、セッションのサンプルレートがZoomで使用しているサンプルレートと異なる場合、以下のようなメッセージが表示されますが、Studio Oneは再生時に自動的にサンプルレートを変換して再生してくれるので、そのまま「OK」をクリックして再生を開始していただいて問題ありません。
Zoom SR
 
以上で、再生の準備は完了です。
再生のボリュームは、Studio Oneのマスターボリューム(Main)で行うようにしてください。
Studio One アレンジ画面
 


 

Zoom : 高音質配信 おすすめ機材

PreSonus AudioBox 96 STUDIO

初心者向けのオールインワンパッケージ
presonus-audiobox_96_studio_studioone5音質向上の鍵は、マイクロフォンとPCに音声信号を入力するためのオーディオインターフェイスです。アメリカの定番ブランドPreSonusの「AudioBox 96 STUDIO」は、大型ダイアフラムを搭載したマイクロフォン「M7」と2chオーディオインターフェイス「AudioBox USB 96」、さらには、高い精度で音声ファイルを再生することができる「Studio One Artist」がバンドルになっています。ヘッドフォンやケーブルなど必要なものが全て入っているため、その日からすぐに音楽配信を行うことができます。
 

RME

プロフェッショナルな音質で配信を行いたい方向けのオーディオインターフェイス
RME TotalMix FX セットアップ
お手持ちのマイクや音楽機材を活かし音質をプロフェッショナルレベルに高めた配信をご希望の方、また、複数の演者、複数の入力信号を伴う中規模の配信を行いたい方には、ドイツのプロオーディオブランド「RME」のオーディオインターフェイスがおすすめです。
RMEのオーディオインターフェイスは、ドライバーが非常に優れており、安定性が求められる配信には特におすすめです。また、TotalMix FXというエフェクトを内蔵したデジタルミキサー機能も内包していますので、一台のインターフェイスで複数の入力ソースをエフェクト処理しミックスしてZoomに送ることができるのが特徴です。
 
またウェブ配信に必須の「ループバック機能」ももちろん搭載しております。ループバックの設定方法は以下の記事をご参照ください。

ループバック活用ガイド

 

PreSonus StudioLiveシリーズ

バンドの演奏をそのまま配信したい方におすすめのデジタルミキサー
ZOOM Live
Zoomでライブ配信を行いたい方には、PreSonusのミキサー「Studio Liveシリーズ」がおすすめ。USBケーブルでPCと直接繋がるミキサーで、誰でも簡単にライブの配信を行うことができるようになります。
 
是非、一度試してみてください!
 
 
 
 
 
 


紹介機材

PreSonus Audiobox 96 Studio

PreSonus | AudioBox 96 STUDIO

初心者向けのオールインワンパッケージ

RME Babyface Pro FS

RME | Babyface Pro FS

プロ音質で配信を行いたい方向けのコンパクトなオーディオインターフェイス

Fireface UCX

RME | Fireface UCX

プロ音質で配信を行いたい方向けの18イン/18アウト オーディオインターフェイス

RME Fireface UFX II

RME | Fireface UFX II

プロ音質で配信を行いたい方向けの30イン/30アウト、フラッグシップ・オーディオインターフェイス

PreSonus StudioLive シリーズ III S

PreSonus | StudioLiveシリーズIII S

ライブをそのまま高音質で配信を行いたい方向けのフラッグシップミキサー。入力数とフェーダー数の異なる4種類で展開

PreSonus StudioLive ARc

PreSonus | StudioLive ARcシリーズ

ライブをそのまま高音質で配信を行いたい方向けのハイブリッド・ミキサー。8/12/16チャンネルの3種類で展開

Studio Liveなどミキサー卓は検証機のご用意もございます。是非、お気軽にお問い合わせフォームよりご相談ください。

デモ機の相談をする

働き方改革:オフィスの音響調整

オフィスの音環境に満足していますか?

最近、テレワーク、リモートワークが増えて実感されている方も多いと思いますが、自宅の方がより集中でき、仕事の効率が上がるという人は多いのではないでしょうか? そして、これは仕事場に溢れている「ノイズ」が原因となっており、その「ノイズ」が集中力を下げ、仕事の効率を落としているということをご存知でしょうか。
人の耳は自分で意識的に選んだ音を集中的に聞き、他の音(ノイズ)の音量を脳内で下げるという処理を行なっており、これを「カクテルパーティー効果」といいます。試しに一度、社内の音をマイクで収録してみてください。(収録には、全帯域を無指向=180°で収録できるマイクを使ってみてください) 電話の音、自分が直接関係しない同僚の仕事上の会話、キーボードを叩く音、空調の音、などなど、、、皆がどれだけ気をつけていても、人が集まって仕事をする以上、そこには、必ず「音」が発生ていることに気づくと思います。そして、マイクを使って仕事場を録音してみてみると、脳内でのフィルター処理がかかっていない ”すっぴん” の「音」を聞くことができますので、結果として、普段自分がどれだけ必要としていない音=ノイズに囲まれているかが一目(聴)瞭然になり、あまりにも様々な音が、自分が認識していたより大きな音で存在していたかに気づき驚くと思います。そして、逆説的に考えると、この様々な「ノイズ」を自動的に脳内で気にならないようにフィルター処理していた、人間の知覚の素晴らしさに気づくと思います。
脳の行なっているフィルター処理は、実は大変複雑な処理で、この処理を瞬時に行うために、自分の気づかないところで脳は非常に複雑なタスクを処理し続けているのです。したがって、1日の終わりには、脳はぐったりと疲れてしまっています。多くの場合、この疲れは「ストレス」として表現されます。もちろん、社会生活には音によるストレス以外にもたくさんのストレスがあり、それらは、音響調整アイテムを使っても取り除くことができませんが、少なくとも、音響調整アイテムを使えば、随分と音由来のストレスを緩和させることができるのです。
このブログでは、どのように仕事場の「音」環境を改善できるのかをご紹介したいと思います。

どれだけの時間を仕事場で過ごしていますか?

1日8時間労働と考え、週に5日働いている人の場合、週に40時間、1ヶ月でおおよそ160時間を仕事場で過ごしていることになります。現代の多くの社会人は、睡眠時間と同等、またはそれよりも長い時間を仕事場で過ごしているのです。それほど長い時間を過ごす場所ですので、当然仕事場の環境を整えることは、経営者にとってとても大切な事案になります。睡眠の質を向上させるために、ベッドを変えたり枕を変えたりするように、仕事場の”音”環境も、比較的簡単に改善することができます。一度に全ての”音”環境を改善できない場合は、特に困っているところから順番に少しずつ改善してみてはいかがでしょうか。

仕事場の ”音” 環境を改善するメリット

仕事場の音響を改善するとこんなメリットがあります。

メンタルヘルス効果

メンタルヘルスの健全さが仕事や人生に大きな影響を与えることは、当然の事実です。そして、仕事環境にも、最適な音楽・環境音などを、適切なボリュームで流すことにより、メンタルヘルスの向上が期待できます。これに関しては、様々な学者が様々な研究を行なっておりますので「なんとなくそんな気がする」というレベルではなく、科学的に検証されている結果なのです。メンタルヘルスが改善すると、心が前向きに意欲的になり、仕事のパフォーマンスがアップします。従業員の心身が安定し生産性が上がれば、会社の業績にも必ず良い結果がもたらされることが大いに期待できます。

マスキング効果

マスキング効果とは、簡単にいうと、職場に存在する「ノイズ」を目立たなくするトリックです。特に先述の「自分が直接関係しない同僚の仕事上の会話」など人の声は、会話の音を「遮断」するのではなく、人の声に近い周波数帯の”音のカーテン”を引いてあげることで、会話の内容が聞き取れなくなり、脳が会話の内容を分析することをストップすることで、気にならなくなる効果を利用して、より良い仕事環境を構築するアプローチです。
また、厳密には、マスキング効果とは異なりますが、ワーキングスペースに適度なパーティションを設けることにより、物理的に話し声などをブロックして音量を減衰させるアプローチもあります。
どちらのアプローチでも、集中力を高め、パフォーマンスを向上させることに大いに貢献することが期待できます。


 

ワーキングスペースの 音響改善

ワーキングスペースでの音響改善に最適なソリューションをご紹介します。
音の改善は、音の入り口と出口(マイクとスピーカー)の改善が、まずは最も効果があります。
したがって、オフィスの音環境を整えるためにBGMや環境音を流すにも、やはり良いスピーカーを使った方が、その効果が高まるということが言えます。

Genelec  4430A Smart IPスピーカー

世界中のプロフェッショナルに認められている、北欧(Finland)のスピーカーメーカーGenelec(ジェネレック)のIPスピーカーを、まず最初にご紹介します。
Genelec 4430A
このスピーカーは、アンプを内臓している、いわゆる「アクティブ・スピーカー」となっていますので、アンプを別途用意する必要がありません。しかも再生ディバイスとは、LANケーブル1本で繋がってしまいますので、電源もスピーカーケーブルも必要ありません。下記の図のように、PoEもしくはPoE+に対応したスイッチングハブから、各スピーカーへLANケーブルを接続するだけです。施工も簡単ですし、何より大量のケーブルを職場内に敷設する必要がないため、見た目も大変美しく設置することができます。サイズは、4430Aと、少し小柄な4420Aの2種類から選べます。
Genelec 4430A
音源の再生は、PCもしくは、IP伝送に対応したCDプレイヤー、BGM再生装置などから行います。この部分も、スイッチングハブにLANケーブル一本でOKです。
さらに、これはIPスピーカーならではの機能ですが、スピーカー・グループを設定することにより、特定のスピーカーからは、他のスピーカーとは異なる音源やボリュームを設定することが可能です。異なる環境に対して、2セットの(またはそれ以上の)システムを導入することなく音源を完全にコントロールできるため、大幅なコストカットを行うことができるのです。


ちなみに、少し丸みを帯びた特徴的なこのスピーカーの外観は、Finlandが誇る世界的に有名なデザイナー ハッリ・コスキネン(Harri Koskinen)によるものです。ハッリ・コスキネンの代表作は、この「ブロックランプ」という室内照明です。皆さんも一度はどこかで見たことがるのではないかと思います。

GENELEC RALカラー

また、Genelecは、カラーオプションも豊富です。
白や黒以外にも、ドイツの標準 RALのカラーチャート120色から自由に選ぶことができますので、どのようなインテリアデザインともマッチさせることができ、ワーキングスペースの家具など内装デザインを損なうことなく自由にお洒落にリスニング環境を構築することができます。

そして、取り付け金具のオプションも非常に豊富ですので、天井や壁に取り付けたり、デスクの上に設置したりと、自由なレイアウトを行うことができるのも魅力のひとつです。
Genelec アクセサリー・カタログ

Genelecのスピーカーは、世界中の音楽スタジオや放送局で、まさにデファクトスタンダードとして選ばれているので、その音質は折り紙付き。Genelecの正確な再生は、世界中の音のプロフェッショナルに選ばれていることで実証されています。
ワーキングスペースに適切なBGMや環境音を流すことにより、マスキング効果や、メンタルヘルス効果を得ることができるのですが、いくらコンテンツにそういった効果があっても、それを再生するスピーカーが正確な仕事をしていないと全く意味がありません。「とりあえず音が出ていれば効果あるんじゃない?」と思われるかも知れませんが、実は、耳と脳は自分で思っているよりはるかに繊細で敏感なのです。心地よく感じる音を言葉で表すのは至難の業ですが、逆に、聴けば誰でもすぐに判ります。せっかくの音響改善ですので、是非、より良い音でコンテンツを流してみてはいかがでしょうか。

次に、ワーキングスペースにパーティションを導入し、ノイズ源をブロックする方法を紹介します。
特にオープンなレイアウトのオフィスで、最も頻繁に発生する「ノイズ」は、社員同士の会話です。 1mの距離での通常の音声は約60 dB(A)であることがわかっています。電話の呼び出し音、話している人など、バックグラウンド ノイズは、個人の集中力を乱す可能性があります。だからと言って、こうしたのノイズが一切オフィスからなくなると、逆に、異なるチーム/アクティビティ間の音声プライバシーに悪影響を与える可能性がでてきます。つまり、何を話していても、フロアを共有している人に全て筒抜けという状態になってしまうわけです。
実は、バックグラウンド ノイズは、オープンなレイアウトのオフィスにおいて、集中を損なう会話ノイズをマスクするのに役立っているのです。ただ、バックグラウンド ノイズのボリュームが大きすぎると、元も子もありません。
ヨーロッパなどのガイドラインでは、オープンなレイアウトのオフィスの場合、安定したバックグラウンドノイズをNR40前後にする必要があると規定されているそうです。そして、これは、ワーキングスペースに適度なパーティションを導入することにより比較的簡単に実現することができます。
オフィスの音響改善

Vicoustic

室内音響の調整アイテムとして今回ご紹介するのは、ポルトガルの室内音響ソリューションメーカー「Vicoustic」です。 Vicoustic は、音のプロフェッショナルたちが活躍する音楽スタジオや、シビアな耳を持つHi-Fiオーディオのファンに広く愛用されており、その効果はまさにプロクオリティです。通常、室内音響を調整する場合、そういったノウハウを持つ専門業者に依頼し施工を行うことが多いと思いますが、その場合、大変大掛かりな工事になる上に、大変なコストがかかってしまいます。また、ウェブショップなどで、室内音響調整用のスポンジやパネルなどを購入し、DIYで施工することもできるのですが、ウェブで見つけることのできるアイテムは、グレーや白といった、お世辞にも見た目が良いと言えないものが非常に多く、せっかく家具などインテリアに凝ったオフィスを作っても、それが台無しになってしまいます。「Vicoustic」の製品は、そのような悩みを解決する、プロクオリティの効果と高いデザイン性を併せ持つソリューションです。施工も比較的簡単で、自立スタンドから、吊り下げタイプなど様々なオプションがあります。
以下に Vicoustic を使ったオフィスの例をいくつかご紹介いたします。

会議室の音響改善

次に、会議室の音響改善の例をご紹介いたします。
最近、テレワークや、異なるオフィス間のコミュニケーションで、ウェブ会議を行うことが増えてきたという方、きっと多いと思います。
ウェブ会議においては、ビデオの画質より、音質の良さが圧倒的に重要になります。声が明瞭に聞き取れなければ、会議は成り立ちません。しかし、せっかく電子会議用の専用マイクを導入してみたけど、なんだか聞き取りにくい…という経験をされた方も少なくないと思います。
この原因は、2つあります。
1つは「マイクなど音響機器の性能」。そして、もう1つは「部屋の反射」です。

ウェブ会議に使用する音響機器の改善

弊社グループでは、プロのサウンドエンジニアが使う機器を中心に様々なブランドを取り扱っておりますが、今回はその中でも、取り扱いが簡単なものを中心にご紹介したいと思います。
ウェブ会議では、PCを使いネットに音声を配信することになるのですが、その際の音質を決定する重要な機器が3つあります。
1つは「オーディオ インターフェイス」。もう一つが「マイクロフォン」。そして、最後に「スピーカー」です。
オーディオ インターフェイスとは、PCにUSB接続して音の入出力を処理する専用のディバイスです。PCに付いているマイクを使ってウェブ会議を行うのとは次元の違う、クリアで「伝わる」音声を届けることができます。

RME / Babyface Pro FS

RME Babyface Pro FS
ドイツのプロフェッショナル音響機器ブランドのRMEは、その正確な再生と安定したドライバーにより、世界中に多くのファンを持つブランドです。そのRMEの中でももっともウェブ会議に適したモデルがこのBabyface Pro FSです。
真ん中のジョグシャトルは、直感的にボリュームを変更することができますし、一時的にマイクの音声を小さくする(またはOFFにする)DIMボタンも付いています。そして、ここからが他のウェブ会議用のマイクにはない機能なのですが、このBabyface Pro FSは、小型のデジタルミキサーの機能も持っているのです。これはつまり、YouTubeやウェブブラウザーといったPC内のアプリやソフトウェアで再生した音声、または、iPhoneなどスマートフォンなど外部機器から再生される音声を自由にマイクの音声にミックスして、相手に届けることができるのです。さらに、マイクの音声を聞き取りやすくするためのEQ機能も内包していますので、例えばマイクの低音をカットして聞き取りやすくすることもできます。まさに、ウェブ会議に必要な機能が全て入っているオールインワンモデルです。さらに、PCとの接続は、USBケーブル1本で、電源も必要ありません。
そして、このBabyface Pro FSに接続するマイクロフォンとスピーカーとしておすすめなのが以下の2機種となります。

Austrian Audio OC818

Austrian Audio
このマイクの特徴は、指向性を切り替えることができるところにあります。
指向性とは、マイクが収音する方向のことです。単一指向性は収音するエリアが前面のみになりますので、一人や少人数の会議に最適です。また、双指向性を使うと、収音のエリアが前面と背面になりますので、向かい合ったレイアウトでの会議にぴったりですし、大人数の会議には、全指向性を使うと良いでしょう。

Genelec 8010


先ほどご紹介した4420A Smart IPスピーカーとルックスは似ていますが、こちらのモデルは、デスクトップでの使用に最適なシンプルモデルとなります。
8010のサイズは、H 195 x W 121 x D 116 mm(Iso-Pod™ 含む)となっており、デスクトップに設置するにも壁や天井に吊るすにも最適なモデルです。
GENELEC 8010A
また、デスクトップに設置した際も、付属のIso-Pod™ で、スピーカーに角度をつけられるので、大変便利です。
もちろんカラーも、先述のRALカラーの120色から自由に選ぶことができます。
接続には電源ケーブルと音声のケーブルが必要ですが、小さなボディからは想像のできない、クリアでラウドな音が出るため、ウェブ会議にはぴったりのスピーカーです。

*Genelecの8010はもう少しサイズが大きい8020や8030など、サイズのバリエーションがあります。部屋のサイズに合わせて適切なモデルをお選びください。

部屋の反射を改善する – Vicoustic

次に、部屋の反射の改善についてお話をしたいと思います。みなさんの会社の会議室の壁はどんな感じでしょうか? きっと石膏ボードなどの白くて硬い壁、もしくは、ガラスでできた壁が多いのではないかとおもいます。これらは、実は、音響的にはあまりよくありません。脳内で自動補正のおかげで普段そこで会話をしている分には余り気になることもない場合がありますが、壁やガラスはかなり音を反射しています。その様な反射の非常に多い環境で会議をおこない、その会議の音声をマイクで収録して相手先に届けているということになります。このブログの冒頭でお伝えしたことを思い出してください。マイクは脳内でのフィルター処理がかかっていない ”すっぴん” の「音」を収録しています。自分達は気になっていなくてもウェブ会議の相手先では、みなさんの声が壁に反射した音と共に届いてしまい、お風呂で喋っているような妙に響いた音になっていたり、さらには特定の周波数が打ち消しあって、随分と聞き取りにくく不明瞭な音声になっているのです。
下のビデオでは、音の反射をわかりやすく解説しています。ホームシアターでの反射に関してのシミュレーションですが、部屋のサイズを考えても会議室などでも同様の反射が起こっていますので、きっと参考になるはずです。
音源から直接鼓膜に届く音を「直接音」と呼びますが、音源は同時に天井や壁に反射します。これを「初期反射」と呼びますが、これらの音は、壁に反射し他時に形(音の波形)が変化しています。(ビデオでは、虹色で表現されています)そして、その初期反射音が、ダイレクト音と混ざって鼓膜に届くことにより、音が聞き取りにくなります。反射の多い会議室では、様々な反射が様々な方向で起こっており、会議室で音が聞き取りにくくなるのは、これらが原因であることがほとんどです。
この反射は、Vicousticの吸収と拡散を行うパネルをいくつか導入することで簡単に解消できますが、コツは、やりすぎないことです。もし壁の全面が吸音素材で覆われていると、部屋から全く反射音がなくなってしまい、逆に音声が通らなくなったり、息苦しく感じてしまったりします。部分的に吸音と拡散の処置をすることで劇的に会議室の音響を改善することができます。

どこに何を何枚貼れば良いのか?また、どの様にパネルを設置するのが良いのか?などなど、導入に関する疑問は専門スタッフよりご案内可能です。

 

Vicoustic 導入のご相談窓口

また、Vicousticではシミュレーションソフトを使った本格的なコンサルティングも行なっております。
ご興味のある方は、下記フォームに部屋の情報を書き入れていただき、ご気軽にご相談いただければと思います。

Vicousticについて相談する(フォーム)

微妙な声のニュアンスとビデオ映像が合わさることにより、距離を感じないナチュラルな会話を行うことができるようになり、ウェブ会議がより充実し、生産的になります。これからのビジネスには必須のアイテムとして、是非この機会にウェブ会議のシステムを見直してみてはいかがでしょうか。


使用機材

Vicoustic

Vicoustic

エレガントなデザインと機能性を両立したポルトガルの室内音響ソリューション・ブランド

Babyface Pro FS

RME Babyface Pro FS

12イン/12アウト 24bit/192kHzサポート USBバスパワー対応 プロフェッショナル・オーディオインターフェイス

OC818

Austrian Audio OC818

マルチパターン&デュアル出力コンデンサー・マイクロフォン

4420A

Genelec 4420A

Smart IPスピーカー。LANケーブルのみで接続可能。

8010A

Genelec 8010A

非常にコンパクトな筐体で持ち運びにも便利なスタジオ・モニター